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【プレミア12】韓国、再三のピンチをしのいでアメリカに勝利 ヤン・ヒョンジョンは6回途中1失点

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
試合後のスコアとハイタッチする韓国選手(写真:ストライク・ゾーン)

プレミア12のスーパーラウンドがスタート。オープニングラウンド3グループの上位2チーム、計6チームが参加し、同組以外の4チームと対戦するこのラウンドの初戦で、グループC1位の韓国はグループA2位のアメリカと対戦。5-1で勝利した。

韓国は中4日でヤン・ヒョンジョン(KIA)が先発。1回表、1死後に二塁打、四球、ヒットで満塁のピンチを招くも、5、6番から連続の空振り三振を奪い、危機を脱した。

するとその裏、韓国も2死一、二塁のチャンスを作ると、5番キム・ジェファン(トゥサン)がライトへ先制の3ランホームラン。韓国の今大会、チーム初めての一発で3-0とした。

アメリカ打線は毎回のようにランナーを出し、得点圏に進めるもホームが遠く、得点は6回表、ブレント・ロッカーのソロホームラン1本のみ。ヤン・ヒョンジョンは5回2/3を投げ10本のヒットを喫するも要所を締めて1点に抑えた。

韓国は7回に2番キム・ハソン、3番イ・ジョンフ(ともにキウム)の連続タイムリー二塁打で2点を追加。5-1としてリードを広げた。キム・ハソン、イ・ジョンフはこの日2人とも、3安打をマークした。

投手陣ではヤン・ヒョンジョンの後をイ・ヨンハ、イ・ヨンチャン(ともにトゥサン)、チョ・サンウ(キウム)が無失点でつなぎ、ゲームを締めている。

試合後、キム・ギョンムン監督は「1回にヤン・ヒョンジョンがピンチを抑えたことで流れがきた。そしてその裏、2死でキム・ジェファンにホームランが出て、監督として楽にゲームを進めることができた。試合前、記者たちとホームランが出たらいいなと話していたが、きょうの一発は2死で出たことに意味があった」と話した。

また3ランを放ったキム・ジェファンは「2死だったのでなんとか結果を出したかった。初球がボールでカウントが良かったので、(2球目に)積極的にスイングしたのが良かった」と振り返った。

この試合、3回裏のホームでのタッチプレーの際、韓国側のリクエストでリプレー検証が行われた。結果は韓国の走者、キム・ハソンがタッチアウトという判定だったが、映像ではノータッチに見えたことから判定を不服とする様子が韓国ベンチ、また観客からも見られた。

それについてキム・ギョンムン監督は「スポーツというのは下された結果を潔く認めるもの」として異議を唱えることはなかった。

韓国はこの日の勝利でオープニングラウンドから持ち越した成績を2勝0敗として、12日はZOZOマリンスタジアムで台湾と対戦する。先発投手はキム・グァンヒョン(SK)が予定されている。

◇11月11日(月)の結果

・プレミア12 スーパーラウンド

 メキシコ 2- 0 台湾(ZOZOマリン)

 勝:アルトゥーロ・レイエス

 敗:ジャン・シャオチン

 

 日本 3- 2 オーストラリア(ZOZOマリン)

 勝:甲斐野 央

 敗:ジョン・ケネディ

 韓国 5-1 アメリカ(東京ドーム)

 勝:ヤン・ヒョンジョン

 敗:コーディー・ポンセ

(関連項目)プレミア12 日程と結果 韓国代表選手一覧

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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