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“遅球左腕”が2失点完投のトゥサン 2位の座を取り戻す<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
完投で9勝目を挙げたユ・ヒグァン(写真:トゥサンベアーズ)

チュソク(秋夕)連休中の13日の韓国KBOリーグは全5試合が14時開始のデーゲームで行われました。

3位トゥサンベアーズと7位KIAタイガースの対戦は6-2でトゥサンが勝利。トゥサンの先発、左腕のユ・ヒグァン投手はKIA打線に対し、9回を投げ被安打7、失点2で完投勝利を飾りました。

ユ・ヒグァン投手は最速134キロのストレートと120キロ台のチェンジアップ、100キロ前後のカーブで打者を打ち取り、奪った三振は1つ。94球のうち70球がストライクゾーンへのボールという持ち前の制球力で凡打の山を築きました。

ユ・ヒグァン投手は今季9勝目。ストレートの平均球速は129キロというスローボールを武器に、2013年から続いている2けた勝利まであと1勝としました。

トゥサンが勝って、5連勝中だった2位のキウムヒーローズが敗れたため、トゥサンは再び2位に浮上。首位SKワイバーンズとのゲーム差は3.5、3位キウムとのゲーム差はありません。

敗れたKIAは先発のジョー・ウィーランド投手(元DeNA)が7回5失点で8勝10敗に。味方の守備のミスがあり自責点は3でした。

◆「キウム対LGは連日の熱戦」

キウムと4位のLGツインズの対戦はキウムが3-2でサヨナラ勝ちした前日に続き、この日も接戦。

0-0で進んだ試合は8回裏にキウムが1点を挙げて均衡を破ると、9回表、LGは2死二塁で6番カルロス・ペゲーロ選手(元楽天)がタイムリーを放って同点に。さらに二者を置いて8番代打のユ・ガンナム選手が3ランを左中間スタンドへ放り込み、4-1として勝ち越しました。

各チーム残り試合が十数試合前後となり、熱戦が続いています。

以下が全5試合の結果です。

◇9月13日(金・休)の結果

・トゥサン 6- 2 KIA(チャムシル)

 勝:ユ ヒグァン

 敗:ウィーランド

・キウム 1- 4 LG(コチョク)

 勝:ソン ウンボム

 敗:オ ジュウォン

・KT 2- 5 NC(スウォン)

 勝:ルチンスキー

 敗:クエバス

・サムスン 4- 5 ハンファ(テグ)

 勝:シン ジョンラク

 敗:ウ ギュミン

・ロッテ 1- 0 SK(プサン)

 勝:パク セウン

 敗:パク チョンフン

⇒ 2019年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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