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大物三塁手 FA契約後に金銭でキウムからLGへ移籍<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
キウムからLGに移籍のキム・ミンソン三塁手(写真:ストライク・ゾーン)

キウムヒーローズは5日、フリーエージェント(FA)権の行使を宣言後、未契約だったキム・ミンソン内野手(30)と契約金3億ウォン(約2,970万円)、年俸4億ウォン(約3,960万円)プラス出来高払いの3年契約を締結。その後、韓国野球委員会(KBO)の承認手続きを終え、LGツインズへのトレードを行ったと発表しました。

これは「サイン&トレード」と呼ばれる契約形態でLGは5億ウォン(約4,950万円)の金銭トレードでキム・ミンソン選手を獲得しています。

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キム・ミンソン選手は右の三塁手として2013年以降、6年続けて2けた本塁打を記録するなど、レギュラーとして出場を重ねています。14年のインチョンアジア大会では韓国代表として金メダルを獲得しました。

今回、キム・ミンソン選手が加わるLGはこの数年間、外国人選手にサードを任せる状況が続き、レギュラーを固定することができませんでした。

そんな中で昨季はヤン・ソクファン選手(27)がポジションを確保しましたが今年入隊。新たに加わった外国人野手、トミー・ジョセフ選手(27)は一塁手ということでサードの補強が必須でした。LGにとってキム・ミンソン選手はチームの弱点を埋める存在となります。

LGを率いるリュ・ジュンイル監督(55)は先日、「今年の助っ人は守備の負担が少ない一塁手だから打ってもらわないと困る」と話していました。しかしキム・ミンソン選手の加入によってジョセフ選手への過度な期待も軽減されます。また相手投手のLG打者陣へのマークが分散することも、好影響となりそうです。

LGのチャ・ミョンソク団長(日本におけるGM)はキム・ミンソン選手の獲得について、「我がチームのポジションの穴を埋められる選手として歓迎する。今回のトレードでチームの戦力アップを期待する」とコメントを発表しています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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