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オールスター本気でやったら世界選抜対決になる件。【ラグビー雑記帳】

向風見也ラグビーライター
ワールドカップ日本大会の日本代表対南アフリカ代表戦。写真上4名中3名が選出!(写真:ロイター/アフロ)

 プロ野球のオールスターが、7月26日からの2日間にわたって開催される。

 さかのぼって日本時間20日には、メジャーリーグのオールスターが開かれ、ア・リーグの大谷翔平投手が出場した。

 本稿では、4月1日に実施した「もしもラグビーのオールスターがあれば」について再考。独自チームを編成した。

・22年12月の開幕が期待される国内リーグワン・ディビジョン1のカンファレンスA・Bに分けて2チームを編成

・各クラブから最低1名ずつは選出

・外国人選手の出場枠は無制限

・上記を踏まえ、元来の訴求力をもとに独自に選出。故障者は故障していないものとする。

 4月1日実施時との違いは、外国人枠の扱いだ。

 当時は実際のリーグワンに倣って編成(カテゴリーA=日本代表実績or資格ありは23名中17名以上&オン・ザ・ピッチは11名以上、カテゴリーB=日本代表資格獲得見込みは任意、カテゴリーC=他国代表経験者は23名中3名まで&オン・ザ・ピッチは任意)したが、今回は、各国代表の大物がより多く選出されやすい枠組みとした。

 果たして両軍とも、さながら世界選抜の様相を呈している。

※備考

キャップ数=代表戦出場数は2022年7月23日現在

RWC数字=ラグビーワールドカップ出場大会

=リーグワン初年度ベストフィフティーン

=今季新加入

カンファレンスAオールスターズ=ワイルドナイツ、ブレイブルーパス、ヴェルブリッツ、ブルーレヴズ、ブラックラムズ、ダイナボアーズ

1,稲垣啓太(ワイルドナイツ=日本代表42キャップ、RWC2015、2019)〇

2,坂手淳史(ワイルドナイツ=日本代表30キャップ、RWC2019)

3.木津悠輔(ヴェルブリッツ=日本代表5キャップ、RWC2019)

4,ジェイコブ・ピアス(ブレイブルーパス)〇

5,ルード・デヤハー(ワイルドナイツ=南アフリカ代表58キャップ、RWC2015、2019)★

6,ピーター・ステフ・デュトイ(ヴェルブリッツ=南アフリカ代表60キャップ、RWC2015、2019)

7,クワッガ・スミス(ブルーレヴズ=南アフリカ代表21キャップ、RWC2019)〇

8,姫野和樹(ヴェルブリッツ=日本代表22キャップ、RWC2019)

9,ブリン・ホール(ブルーレヴズ)★

10,サム・グリーン(ブルーレヴズ)

11,マリカ・コロインベテ(ワイルドナイツ=オーストラリア代表45キャップ、RWC2019)〇

12,ダミアン・ディアリエンディ(ワイルドナイツ=南アフリカ代表60キャップ)★

13,ディラン・ライリー(ワイルドナイツ=日本代表7キャップ)〇

14,ジョネ・ナイカブラ(ブレイブルーパス)

15,ウィリー・ルルー(ヴェルブリッツ=南アフリカ代表74キャップ、RWC2015、2019)

16,堀江翔太(ワイルドナイツ=日本代表68キャップ、RWC2011、2015、2019)〇

17,クレイグ・ミラー(ワイルドナイツ=日本代表6キャップ)

18,ヴァルアサエリ愛(ワイルドナイツ=日本代表23キャップ、RWC2019)

19,ワーナー・ディアンズ(ブレイブルーパス=日本代表4キャップ)

20,リーチ マイケル(ブレイブルーパス=日本代表75キャップ、RWC2011、2015、2019)

21,マット・トッド(ブレイブルーパス=ニュージーランド代表25キャップ、RWC2019)〇

22,茂野海人(ヴェルブリッツ=日本代表16キャップ、RWC2019)

23,アイザック・ルーカス(ブラックラムズ)〇

24,ヴィリアミ・タヒトゥア(ブルーレヴズ=トンガ代表4キャップ)

25,ベン・ボルトリッジ(ダイナボアーズ)

カンファレンスBオールスターズ=サンゴリアス、スピアーズ、イーグルス、スティーラーズ、グリーンロケッツ、ライナーズ

1,石原慎太郎(サンゴリアス=日本代表11キャップ)

2,マルコム・マークス(スピアーズ=南アフリカ代表49キャップ、RWC2019)

3,具智元(スティーラーズ=日本代表18キャップ、RWC2019)

4,ハリー・ホッキングス(サンゴリアス)

5,ジェイク・ボール(グリーンロケッツ=ウェールズ代表49キャップ、RWC2015、2019)

6,コーバス・ファンダイク(イーグルス)〇

7,ショーン・マクマーン(サンゴリアス=オーストラリア代表26キャップ)

8,アマナキ・レレイ・マフィ(イーグルス=日本代表29キャップ、RWC2015、2019)

9,ファフ・デクラーク(イーグルス=南アフリカ代表38キャップ、RWC2019)★

10,バーナード・フォーリー(スピアーズ=オーストラリア代表71キャップ、RWC2015、2019)

11,シオサイア・フィフィタ(ライナーズ=日本代表9キャップ)

12,中村亮土(サンゴリアス=日本代表30キャップ、RWC2019)

13,サム・ケレビ(サンゴリアス=オーストラリア代表41キャップ、RWC2019)〇

14,ジェシー・クリエル(イーグルス=南アフリカ代表52キャップ、RWC2015、2019)

15,松島幸太朗(サンゴリアス=日本代表44キャップ、RWC2015、2019)★

16,アッシュ・ディクソン(グリーンロケッツ)

17,森川由起乙(サンゴリアス=日本代表2キャップ)

18,オペティ・ヘル(スピアーズ)〇

19,ルアン・ボタ(スピアーズ)

20,ピーター・ラブスカフニ(スピアーズ=日本代表13キャップ、RWC2019)

21,テビタ・タタフ(サンゴリアス=日本代表12キャップ)

22,ウィル・ゲニア(ライナーズ=オーストラリア代表110キャップ、RWC2011、2015、2019)

23.クウェイド・クーパー(ライナーズ=オーストラリア代表76キャップ、RWC2011、2015)

24,マイケル・リトル(スティーラーズ)

25,テビタ・リー(サンゴリアス)

 ラグビーのオールスターが実施されづらい背景も4月の記事を参照のこと。

 ちなみに今季のリーグワンのベストフィフティーンでは、従来の監督、主将、メディアのほか、ファンも投票に参加できた。

 ただしこのレギュレーションを議論する段階では、現場および運営サイドから不安の声もあった。平たく言えば、「人気投票になってしまうのでは」という趣旨だ。

 公式の要綱にある通り、ベストフィフティーンは人気投票ではない。その理念は旧トップリーグ時代から不変。

 ファン投票へ舵を切ることに好意的な指導者もいたが、その心は「選手はファンに選んでもらったほうが嬉しいし、我々が選ぶことにどれだけの意味があるかがわからない。それで選出者が特定のチームに偏ることは仕方ない」。あくまで、ベストフィフティーンを本来の選考基準を異にした人気投票に変えてもよいのでは、という趣旨だった。

 結局、新たなことに挑戦する前から二の足を踏むのは得策でない、との趣旨で断行され、ファン投票で各ポジションの当確ラインに入った15名中12名が受賞した。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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