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1月7日夜のリーグワン開幕戦は3500~52000円で観られる。先行販売間近【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
写真は2019年のワールドカップ日本大会の試合時のスタンド(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 2022年1月に始まるジャパンラグビーリーグワンの開幕戦チケットの販売概要が10月26日、発表され、同リーグの東海林一専務理事が会見。52000円から3500円(小中高生2000円)という幅広い価格帯を用意していると胸を張った。

開幕戦の席種と価格(スクリーンショットは筆者撮影=以下同)
開幕戦の席種と価格(スクリーンショットは筆者撮影=以下同)

 開幕戦とは1月7日、東京の国立競技場でおこなわれるクボタスピアーズ船橋東京ベイ対埼玉パナソニックワイルドナイツの一戦のみ。他の開幕節は含まれない。開幕戦のキックオフ時間は未定だが、「JRFUメンバーズクラブ先行抽選」の販売受付が開始する11月11日11時までには決定する見込み。試合が始まるのは「目安ですが、夜」とのことだ。

チケットはどこから買ったらいい? 説明によると、11月11日に購入抽選に挑めるのはJRFUメンバーズクラブの会員のみ。
チケットはどこから買ったらいい? 説明によると、11月11日に購入抽選に挑めるのはJRFUメンバーズクラブの会員のみ。

 会見では最高値となる「オープニングセレブレーションシートプレミア」(詳細上記)などについての質問が集中する。

 今度の開幕戦、プレーオフトーナメント、入替戦の主管権(試合を興行として開催する権利)はリーグ側にあるが、その他の試合の主管権はホーム扱いとなるクラブが持つ。いわば、一般的な公式戦のチケット価格などは各クラブが決めることとなるが、その目安についてリーグ側がある程度の要望を出していることも明らかになった。

 以下、共同会見時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

「開幕戦。幅広い価格帯にしています。多くの皆様に楽しんでいただけるプライシングにしているというのが一点目でございます。セレブレーションシートプレミア、セレブレーションシートでは、高級感、プレミア感のある観戦経験を提供できるよう工夫しております。

 コロナ禍での販売枚数(開幕戦以外も含む形での言及か)。現時点で言いますと、当局からのガイドラインでは『(会場が収容できる人数の)50パーセントか、5000人(※)の多い方』となっております。原則、いまの時点では、それに従う形での販売を考えています。一方、現在、ワクチン接種実証実験ということで、条件付きで50パーセントないし5000人(※)の入場を進める、ということも、当局との連携のうえで成立する。こうした機会は積極的に活用したい」

※10月28日…人数を改正しました。

——各チームがホームゲームで事業性、収益を上げることがリーグワンの大義のひとつだったはず。リーグが主管権を持つ開幕戦は、ホストチームの収益機会を失うことになるのか。

「開幕戦については特別な試合で、リーグで大会演出を含め多くの投資をする。ですのでリーグ主管です。ただし、チーム側への一定のバックをすることになっている」

——一般的な試合のチケット料金は、各ホストチームが設定するようだが。

「(開幕戦、プレーオフ、入替戦以外の)試合のプライシングは、主管権を持っている(ホスト)チームで定める。リーグとしては(前身の)トップリーグを含めた色々なリーグチケットの販売実績に基づき、アドバイス、参考情報の提供はさせていただきますが」

——極端に高く、もしくは安く売ってもいいのか。

「考え方はチームによる。ただ、その前段で、強い規則ではございませんが、相当に色々な話し合いをさせてきていただいています。そのうえで、チームは合理的な価格付けをされると、我々は理解しています。驚くように高い、安いという話はございません。

 今回はラグビーに高い価値を感じていただきたいと考えています。我々が開幕戦でご提供するプライシングは一例ではございますが、幅広い価格帯にして多くの方に楽しんでいただく(ことをめざした設定)。ブランド価値を毀損するプライシングは(して欲しくないものだと)チーム側も理解し——規制こそありませんが——そういうプライシングはしないということでございます」

——ワクチン検査パッケージを活用した実証実験により、会場収容人数の上限アップを目指していくということだが。

「最大の100パーセント(フルでの収容)を目指したい。ただファンの皆様の安全、法律的なオペレーションを見た場合、本当に(さらなる)50パーセントを上乗せしていいのか、が、今後の判断となる。プレマッチ等で我々としてのテストをおこない、そのうえで上乗せの判断をしていきたい」

——これは1~3部すべてで適用?

「そういう方針で考えています。ただ、最終的には自治体の判断となります。安全に配慮したうえでなるべく多くの方に来ていただきたいという原則のもと、具体的な適応についてはチームが連携する自治体の皆様(の方針)を踏まえ、判断ということになります」

——最高値のオープニングセレブレーションシートプレミアについて。52000円と高額だが。

「飲食を含む特別な体験、お土産を含んでの話となります。試合の内容、演出、特典を踏まえ、ファンの皆様には必ずや受け入れていただける価格だと考えています。

今回、ふたつのホスピタリティチケットを掲げていますが、これを成功させることで、リーグ全般の試合に関してもプレミアな観方、幅広い方が楽しんでいただける観方が共存する形を作っていきたいです」

——ホスピタリティチケットの販売枚数は。

「公表させていただいていませんが、オープニングセレブレーションシートプレミアで数百枚。オープニングセレブレーションシートと合わせると1000枚以上は設けたいです」

——開幕戦チケットをファンクラブから買うとしたら、クボタスピアーズ船橋東京ベイからしか買えないのか。

「主管はリーグだが、ホストチームとしての先行抽選(の権利)はクボタスピアーズ船橋東京ベイが持つということでございます。その後、ビジター側のチケットでございますが、各試合、ビジター指定枚数の販売は可能。ホストチームとビジターチームの話し合いで決まるもので、一定枚数はビジター側でも購入可能ということになっています」

——開幕戦について。一般発売のチケットを、埼玉ワイルドナイツのファンクラブからかうことはできるか。

「初戦についてはない。それ以外は試合ごとの取り決めになる」

 会見では、リーグの開催方式についても説明があった。プレーオフトーナメントなども「レギュラーシーズン」と括るとした呼称の変更については記者団から疑義が挙がった。その旨は別稿で紹介する。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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