関東大学ラグビー対抗戦Aは12日に開幕。日本最古豪の慶應義塾大学は18日に神奈川・秋葉台で日本体育大学との初戦をおこなう。

 同部は春にクラスター発生による活動停止を余儀なくされたが、夏からの活動再開で徐々に復調。9月までに栗原徹監督が取材に応じた。

 栗原監督は現役時代、日本代表として2003年のワールドカップオーストラリア大会などで活躍。引退後はNTTコム、若手中心の日本代表などでコーチを務めた。母校の指揮官となったのは2019年度で、初年度はヘッドコーチの肩書だった。

 以下、共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

——4月、新型コロナウイルスのクラスター発生により6月下旬まで活動が止まりました。

「定期的に抗原検査をしていました。それまではずっと(陽性者は)出ていなかったのですが、1名、ぽっと、出て…。

 当時は暑かったり寒かったりしたので、体調不良者は病院にいかせていました。(当該の選手も病院へも行っているが、病院によっては)『風邪だよ』と言われ、PCR検査なしみたいなところも多かった。(病院に行った体調不良者が診断で問題なしと言われ)大丈夫かと思ったら、その子たちが陽性だった。ここから完全に(活動を)止めて保健所に連絡して、2日後にPCR検査。そうしたら寮内で…(広まっていた)。寮は2人部屋で、それを仕切りで分けている形です(他部は複数人で一部屋のケースが多い)。

それまでも寮内にコロナを持ち込まないため、学生たちは外出しちゃいけない、電車に乗っちゃいけない…と努力していたと思うんですよ。その分、『皆、陰性だから大丈夫』と、寮内でのマスクが甘くなったんです。いまは、その寮内でマスクを徹底しています。活動再開後は、コロナの陽性者が出たとしても皆がマスクをしていることでそれで終わる(クラスターは生まれない)。マスクの重要性をわかっている。それができている」

——ワクチン接種は。

「7、8月に職域接種がありました。大学からは『選択の自由がある。同調圧力がないように』と伝えられていて、打っている選手、打っていない選手はいます。打った選手は全体の7割ぐらい。その選手たちは2回とも打ちました」

——シーズン開幕へ。大学選手権4強入りを目指し、9月18日から関東大学対抗戦Aに挑みます。

「シーズン開幕までに成長して、そこから貯金で戦える…というほど余裕はない。シーズンの勝ち負けを通して学んでいって、お正月を越えよう(準決勝進出を目指そう)と言っています。去年までは(選手権に)行けても8強止まり。その1個上にいこうとしています。(活動御再開後の練習試合は)トップ4の価値がある学校とばかりしています。優勝した天理大学とは地理的な関係でできませんでしたが、早稲田大学、帝京大学、東海大学、明治大学と実施。(彼我の)差を体感する。それさえわかれば、努力も勝手にする」

 今季は大型コンバートが目玉。ユースオリンピック日本代表で2年の山田響はフルバックからスクラムハーフへ、空いたフルバックへは3年でスタンドオフの中楠一期が入る。3年生の留学生でナンバーエイトのアイザイア・マプスアは、同級生のイサコ・エノサとセンターのコンビを組む。限られた戦力の最大化を目指す。