サンウルブズの価値語る堀江翔太、日本代表へは「関わっていない状態」?【ラグビー旬な一問一答】

イベント中の堀江(写真提供=JSRA photo by H.Nagaoka)

 今季まで国際リーグのスーパーラグビーへ日本から参戦してきたサンウルブズが8月8日、東京・秩父宮ラグビー場でファン感謝セレモニーを実施。同クラブで初代主将を務めた堀江翔太が共同取材に応じた。

 日本代表としてワールドカップに3大会連続で出場してきた堀江は、2012年のニュージーランド留学を経て、2013年からの2シーズン、オーストラリアのレベルズの一員としてスーパーラグビーを経験。サンウルブズへは2016年から4季、参加してきた。スクラム最前列のフッカーを務めながら、ラン、パス、キックを自在に繰り出す。

 取材ではサンウルブズが日本ラグビーにもたらした価値、多国籍軍を作るのに役立った日本人の「協調性」への見立て、さらには現在の日本代表と自身との距離感について語った。現在34歳のベテランは、2023年のフランス大会へどんな思いを持っているのか。

 以下、共同会見中の一問一答の一部(編集箇所あり)

――サンウルブズが日本代表の強化に繋がった点は。

「僕自身は2011年(ワールドカップニュージーランド大会)が終わって、自分の成長のために(ニュージーランドの)オタゴに行った。何かしら、そういう(海外)ところに出ないと『外国人選手』というだけで強いというような印象(を無条件に抱いてしまう)があった。

 サンウルブズができたことによって、どの選手からかは忘れたけど『海外の選手と試合をするのが普通になってきた』という声が挙がってきた。それは、いいことやな、とは思いました。

(サンウルブズの一員として)高いレベルでずっとやり続けてきたのは、よかったかなと思います。強い相手がいっぱいいましたし。2016年に関しては主将としてきつい状況やったんですけど、あの時こうしておけばよかったかなとか、もっとできたんじゃないかとも思えた。僕は(それ以前に)海外に慣れていたので、そこまで(スーパーラグビーの試合を通して)フィジカル面でめちゃくちゃ勉強になったというよりかは、トレーニングをやり続けることによって、自分のなかでフィジカルを身に付けられたかなと」

――日本人選手が外国人選手とコミュニケーションを取ってチームを作る日本代表の文化。これは、サンウルブズで築かれたという側面はありますか。

「いやぁ…。海外の選手たちとひとつになるというのは、もともと、日本人は得意やと思っていて。中学、高校でも、そういう『協調性を持ってやっていこう』(という方針のチーム作り)をやってきている。だからサンウルブズがなかったとしても、(日本代表のようなチーム作りは)できたと感じます。サンウルブズは、ラグビー部分での経験(影響)がでかい。

 ただ逆に、海外の選手が『日本人、いいやん』と打ち解けてくれたのはよかったですね。お互いに尊重、尊敬し合えた」

――スーパーラグビーという舞台が日本からなくなるなか、いかに国際経験を積むべきか。

「どこか海外のレベルの高い場所へ簡単に入れるのができればいいんですけど、それができなければ(選手が)自分で海外に行ったりするのがベター。まっちゃん(松島幸太朗)がフランスに行っているように(クレルモンへ移籍)、ああいう風に日本の価値が上がっている分、海外に出やすい。若いうちにチャレンジはして欲しい。日本に残る選手も(国内の)トップリーグのレベルを下げないようにしたい」

――最後にこれからの堀江さんについて伺います。以前、代表活動からはいったん離れる旨で話しておられましたが。

「2020年(の代表活動)に関しては、全く何も関わっていない状態です。2023年へはそんなに強い思いというのはなくて、とりあえず、2023年にワールドカップ(フランス大会)に出ても大丈夫なように身体づくりをしていく。その際に(日本代表に)選んでもらえたらいいかなという感じです。(現在は)自分の能力を上げるために佐藤さん(義人氏、ワールドカップイングランド大会の日本代表に帯同)のメニューをやっている。どの試合に向けて…というのが(新型コロナウイルスの影響で)わかっていないので、どれだけ自分のポテンシャルを上げられるかを考えてやっています」

 以前は「トンプソン ルーク形式(日本大会開催年に復帰)で行きます」とも話していた堀江。心身ともにタフな代表戦とは距離を置きながら、アスリートとしての向上心を保つ意向だ。