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ゲラード・ファンデンヒーファー、サンウルブズを「ずっと残るチームに」。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
躍動感あり。(写真:アフロ)

 国際リーグのスーパーラグビーを統括するサンザーは現在2021年以降の同リーグのフォーマットを再考中。発足時に最初の在籍年限を2020年までとしていた日本のサンウルブズは、継続参加できるか。

 現場ができることは目の前のプレーに集中することのみだ。3月15日、東京・秩父宮ラグビー場。ここまで3トライを挙げているゲラード・ファンデンヒーファーが、当該の議論に関して質疑に応じた。

 南アフリカ出身のファンデンヒーファーは、身長190センチ、体重101キロと恵まれたサイズを誇りながらロングキックと快足を長所とする29歳。フランスでのプレー経験があり、日本のトップリーグでもヤマハ、クボタなどで活躍してきた。

 翌日、同会場でレッズ戦に挑む。

 以下、単独取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――レッズ戦へ。

「サンウルブズは、観客が見たいワイドな展開を目指します。初戦で完璧ではなかったコンビネーションも2~3戦目以降で改善されてきた。

 私は強いボールキャリーをして、相手の脅威となるようにしたい。外にはスペースがあると思うので、狙っていきます。秩父宮は一番好きなグラウンド。トライを取ったら、皆で喜べる感じがあります」

――好調の要因は。

「直近のトップリーグが終わって間もないためフィットネスが残っていた。さらに、サンウルブズのキャンプ期間中にゲームフィットネスを高める練習をしていた。いい準備ができていました」

――母国南アフリカ、フランスでもプレー経験があるファンデンヒーファー選手から見て、サンウルブズの特徴は。

「若いチームが歴史、レガシーを作ってずっと残るチームにしようと頑張っています。色々な国から選手が集まっています。最初にどんなプレーをするかをお互いに学んでいかないといけませんが、それを経てスペシャルなラグビーをしたいです」

――そのチームの存続に関する報道がなされています。

「繰り返せば、とにかくチームのレガシーを作るべく皆で努力しています。最初にサンウルブズに入った人たちがしていたことを継承し、自分たちができることを全ておこない、素晴らしいチームを作りたいです」

 各種報道や関係者の証言によれば、サンウルブズの存続可否の焦点は財政面とされる。ニュージーランド勢や日本企業と親しいオーストラリア勢は、サンウルブズの継続を支援。一方で南アフリカ勢は、現存する放映権料を確保したい思いからサンウルブズの存続へ消極的と見られる。レッズ戦当日、チームは秩父宮でファンの寄せ書きを募る。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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