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アマナキ・レレイ・マフィ、事件後初の代表関連活動参加。第一声は。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
真剣な表情で質問を聞くマフィ(筆者撮影)。

 暴行事件を起こしていたトンガ人ラグビー選手のアマナキ・レレイ・マフィが、3月4日、日本代表関連の活動へ復帰した。

 この日、第5クールへと突入したラグビーワールドカップトレーニングスコッド(RWCTS)キャンプに途中合流。トレーニング後、会場の千葉・NTTコミュニケーションズ アークス浦安パークで会見した。

 2015年のワールドカップイングランド大会などで計22キャップ(代表戦出場数)を獲得したマフィは、昨年7月、ニュージーランドで当時所属していたオーストラリア・レベルズのチームメイトに暴力を振るったと見られる。国内所属先のNTTコムでも、11月下旬まで公式戦出場を控えていた。

 

 日本ラグビー協会は、同選手の日本代表復帰に向けては司法判断の推移を見守るとしてきたが、この日、「再三に渡り裁判期日が延期されたこと、更には今後の手続の日程が確定しておらず、短期間のうちに終結する見込みが立たないこともあり、本人と面談をおこない、十分な反省が伺えることから、3月4日からのワールドカップトレーニングスコッド合宿に招集することを決めました」と声明を出した。殴った相手であるロペティ・ティマニ(フランスのラ・ロシェルに在籍)は和解に応じていない。

 この日は関係者が「裁判に関する質問は答えかねる」と念押しするなか、記者団の問いに日本語で応じた。

 以下、共同取材時の一問一答(編集箇所あり)。

――久しぶりの合流。

「まず、皆に心配をかけて本当にすみません。久しぶりに皆と一緒に練習して、凄い、疲れましたね。厳しい(トレーニングだった)。だけど、楽しめました。楽しかったです」

――9月開幕のラグビーワールドカップ日本大会出場への思いは。

「時間があります。いまは監督たち、スタッフの皆さんで、私たちのワールドカップに向けた100パーセントの準備(をする)。これからもっとタフな練習もありますし、続けて頑張りたいと思います」

――事件を経て合流。ご自身で誓っていること、反省していることは。

「レベルアップして、これからももっとメンタルをしっかりして、100パーセントの準備を。そのままワールドカップまで続けて…」

――カムバックまでの間に、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチとは話したか。

「まぁ。…これから(練習参加が許されるという)大チャンスをもらって、日本のために、皆さんのために頑張っていきたいと思います」

――練習では強烈なランとタックルを披露しました。リーチ マイケルキャプテンは「練習のレベルが上がった」と喜んでいます。

「アピール(する)しかないですね。自分の気持ちを出します」

――昨秋は日本代表に参加していなかったものの、初日からフィットしていたような。

「自分はまだまだですね。皆、まだ本気(トップフォーム)ではやらない(だろう)から。ありがたいですね」

――マフィ選手ご自身の体調はいいのではないですか。

「たまたまです。これからレベルアップします」

――フォワード第3列のポジション争いに向けては。

「すごい、皆、いい選手。自分のフォーカスは自分(に向けて)です。相手(周囲の選手)も自分のことにフォーカスしている。自分も、自分のできない部分、何が足りないかを(見つけて)やり直していきたいです」

――練習に参加していて、嬉しそうに映りましたが。

「まぁ、誰よりも嬉しいですね」

――日本代表は自分のチームという感覚はあるか。

「もちろんです」

――早く試合がしたいですか。

「それは監督たちの判断。でも、自分は試合に出たいです。チャンスをもらえたらがんばります」

 今後は本人が言うような「メンタル」の見直しに加え、周囲による明瞭かつ裁判に支障のない情報発信が求められる。RWCTSキャンプは7日まで第5クールが続き、3月10〜20日は沖縄・残波岬ボールパークで第6クールがおこなわれる。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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