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アマナキ・レレイ・マフィは「すみません」。日本代表関係者の反応は。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
躍動感あふれる走り。(写真:つのだよしお/アフロ)

 日本代表22キャップのアマナキ・レレイ・マフィが約4か月ぶりに公式戦へ復帰。11月24日、加入5年目のNTTコムのナンバーエイトとして大阪・キンチョウスタジアムでのトップリーグカップ戦・第3節にフル出場する。サントリーに26―33で敗戦も、パワフルなプレーをアピールした。

 通称「フィジカルモンスター」が世間を賑わせたのは7月中旬。オーストラリアのレベルズに加わりスーパーラグビーのニュージーランド遠征をおこなうなか、当時の同僚だったロペティ・ティマニに暴行したと見られて逮捕される。保釈されて帰国後も謹慎し、司法判断が出るまで活動を自粛する予定だった。

 今回のカムバックの背景には、刑事手続きの長期化が見込まれること、本人が深く反省しているとチームに判断されたこと、かねてから早期の公式戦復帰が求められていたことがある。

 マフィが日本に戻っていた8月下旬にはクラブの練習施設の利用が、10月下旬にはチーム練習への合流がそれぞれ許されてきた。NTTコムの採用としてマフィを発掘した内山浩文・同部現ゼネラルマネージャーは、「試合に出ていないメンバーに『もっとこうしたらいいのでは』と話すなど、日常でリーダーシップを発揮していた」「会社としても、試合のプレッシャー下でメンタルマネジメントする機会を与えたかった」と説明する。

 以下、試合後の共同取材時の一問一答(編集箇所あり)。

――久しぶりの試合。

「…すごい、疲れました。いままでこのスポーツやったことない、みたいな感じです。でも、最初の10分で疲れが取れてすごい楽しめました」

――身体がシェイプされたような。

「ちょっと体重も増えました。僕的にはこんな感じのほうがいいかなと。113キロです」

――体重はトレーニングで増やしたのですか。

「(笑みを浮かべて)…食べすぎかもしれない」

――4か月間、どんなトレーニングを。

「いつも通り。まだチームとトレーニングしていない時は自分で。チームに合流してからはチームと一緒に練習しました」

――子どもたち、終わった後

「すごい嬉しいですね。喜んでます。皆、心配してくれて。すみません」

――自分のプレーはどうでしたか。

「もうちょっと、もう1個のレベルアップをしたい。今日はこれでいいかなと思います。初めてのゲームだから。80分できて、すごい、頑張ってるなと思います。最初、40分だと思ったんですけど『80分いけるか』って。『とりあえず頑張ります』って」

――もう、アルコールは止めましたか。

 この問いには、横に立っていたチーム関係者が頭を下げる。司法判断への影響に関する話題は、最小化したかったようだ。

 質疑は続いた。

――日本代表は17日、ロンドンでイングランド代表に15-35で敗戦も前半は15-10とリードしていました。ジャパン復帰への思いは。

「皆、素晴らしいですよ。いい戦いだったと思います。こういういいプレーをして(いたら)、世界のどこでもイケると思います。…あと、皆に心配をおかけして、本当にすみません」

 27日、都内で会見した薫田真広・男子15人制強化委員長は「司法判断が出るまで正式なコメントは差し控えたい」と、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチは「ナキが起こしたことは違う国でのこと。日本代表活動期間中に起きたことではない」とそれぞれ続ける。

 復帰が期待される代表については自身の思いは口にせず、味方を褒めたたえるだけにとどめたマフィ。まずは1日、静岡・ヤマハスタジアムでヤマハとのトップリーグ順位決定戦・準々決勝をおこなう。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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