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慶應義塾大学・古田京キャプテン、エディー・ジョーンズレッスンで手応え。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
ゴールキックの正確性とプレー選択の判断が魅力。(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 日本ラグビー界の最古豪チームである慶應義塾大学ラグビー部では今季、クラブ史上初となる医学部出身のキャプテンが先頭に立つ。

 司令塔のスタンドオフを務める古田京が、1999年度以来の大学日本一を狙う。加盟する関東大学ラグビー対抗戦A(対抗戦)が始まる直前、単独取材に応じ、チームの手応えや最終学年にかける思いなどを明かしている。

 夏合宿ではエディー・ジョーンズ元日本代表ヘッドコーチ(現イングランド代表ヘッドコーチ)から指導を受けたが、その際の部員たちの反応に確かな手応えを感じたという。

 以下、単独取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――夏合宿中の手応えは。

「エディーさんとのセッションがあって。そこで感じたのが、言われたことに対するリアクションがものすごく早くなったと感じていて。言われたことをすぐに練習で実践する。ここには、『毎日一生懸命やる』(始動当初に掲げた題目のひとつ)が現れて、のみ込みがはやくなっているのかなと感じます。エディーさんのセッションでは『ブレイクダウンへ2人目の選手がすぐに入る』『プレー中はダッシュかレスト。ジョグはない』というテーマがあって。エディーさんがくる機会は毎夏、あるんですけど、『2人目』はすぐに速くなったし、『ダッシュかレスト』はいま(9月)でも習慣づいている」

――では、課題は。

「80分間、やり通すということ。言われたことはできるし、それをほとんどの時間帯で比較的高い意識でできるんですけど、疲れ、プレッシャーのなかでそれを意識してできるかという部分は、これから積み上げなくちゃいけない。日々、鍛錬するしかないと思います。練習は試合よりもハードに設定してもらっています。それを自分たちが最後のセットまでどうクリアしていくか(という意識で)やっていくしかない」

――日本一を目指すにあたり最大のライバルのひとつが、大学選手権9連覇中の帝京大学。その王者は夏場の練習試合で連敗していました。どう見ますか。

「多分、帝京大学はメンバーを含めてまだ準備段階のなか、(対戦した)明治大学と早稲田大学のチームができていてああいう結果になったと思う。帝京大学がこのままでいるわけがないと思っています。また、明治大学、早稲田大学が勝っていることに、焦りではないですが、『お』という感じはします」

――確かに、明治大学、早稲田大学とも対抗戦でぶつかりますからね。ところで「大学ラグビーは4年生のもの」という格言があります。今年限りでトップレベルでのプレーと別れを告げる古田キャプテンも、それを実感したりしませんか。

「実感…します。まだ試合が始まっていないのに緊張しますし。去年も一昨年も本気で日本一を取ろうと思っていい準備をしていたんですけど、それとは違う緊張感、思いを感じます。単純に想像する時間が増えたというか。もし、あまりよくない試合内容だったらどうしようとか、いろんなことを考えてしまいますね。最後のシーズンは。あまり考えてもしょうがないことなんですけど、考えてしまう。それは最後の年への思いがあるからなのかな、と思います」

 10月中旬現在、慶應義塾大学は対抗戦で3勝0敗。10月21日には、話題にも挙がった帝京大学と東京・秩父宮ラグビー場で対戦する。前年はこのカードで28-31と迫っているだけに、リベンジへの思いは強いだろう。万全を期して臨みたい。

「時間をかけて準備することが大事だと思っていて。1週間前に急いで準備するのと1か月くらい前から先を見据えるのとでは、見えてくるものも視野も違う。試合であれば2週間前から相手のビデオを見て、繰り返し、繰り返し準備をすることでいろんなことに気づけてゆくんだと思います」

 いい準備のこつを聞かれ、こう答えた古田。悔いなく戦って喜ぶべく、大切に日々を過ごす。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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