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早明戦へ。明治大学・梶村祐介副キャプテンは「変わるチャンス」【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
1年時から主力格。(写真:アフロスポーツ)

 関東大学ラグビー対抗戦Aの最終戦、伝統の「早明戦」こと早稲田大学と明治大学の一戦が、12月3日、東京・秩父宮ラグビー場である。

 兵庫・報徳学園高校3年時に日本代表の練習生となった明治大学の梶村祐介副キャプテンが、11月28日、単独取材でここまでの道のりや大勝負への意気込みを明かした。

 以下、単独取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――学生生活最後の早明戦へ。

「早明戦だから勝ちたいというよりわけではないですが、気持ちは入っています。対抗戦ですでに2敗していますが、この試合に勝てば変われると、主将の古川満とも話していて」

――変えたい何かがあるのでしょうか。

「やってきたことをタイトなゲームで出せたのは筑波大学戦(前半接戦も、結果的に大勝)だけだったので。練習では、自分たちで試合をコントロールする力をつけている。それを試合でできさえすれば、今季の『NEW MEIJI』(田中澄憲ヘッドコーチ考案のスローガン)のラグビーが表現される。

 負けた帝京大学戦も慶応大学戦も、入りで(序盤)点をとられたのが大きい。特に帝京大学戦では3連続トライを取られた後は後半25分まで戦えていた。こういったゲームを入りからしないと、勝ちきれない。早稲田大学戦でも,相手は、明治大学の最初(の隙)を狙って来ると思う。そのあたりについて準備をしてきました」

――立ち上がりの失点などについては、どんな改善点を。

「いい準備はしていると思うんですけど…。タイトゲームでは自分たちから仕掛けていかないと。ましてや自分達はチャレンジャーなので、様子を見ていては絶対に勝てない。先に仕掛けるのが重要じゃないかと思います。ファーストコンタクトで決まる。特に早稲田大学はワイドに攻めていく。身体を当てるところ、ブレイクダウン(接点)で時間をかせげれば、いい攻防ができる。こだわっていききたいです」

――明治大学は、授業がある際は早朝から全体練習をしています。今季は、このハンデをどう克服するかに挑んできました。

「朝の練習の(マイナスな)影響はあまりないと思います。授業(に取り方を)を履修の時点で工夫をして、できるだけ主力のメンバーが午前午後で練習できるようにしていました」

 すでに対抗戦2敗のチームにあって、就任5年目の丹羽政彦監督は、「明治は、自分たち次第」。積み重ねの成果や選手の資質には自信を持っている。

 過去3シーズンの早明戦は、昨季は早稲田大学、一昨季は明治大学、一昨々年のシーズンは早稲田大学がそれぞれ制している。今度の結果やいかに。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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