ラグビー日本代表は6月24日、東京・味の素スタジアムで欧州6強の一角であるアイルランド代表と戦う。17日には、静岡・エコパスタジアムでの同カードを22―50と落としている。メンバー発表のあった22日、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチが都内での練習後に意気込みを明かした。

チームはここまで、キックを交えたち密なコンビネーションを標榜。アンストラクチャーからのアタック（攻守逆転の瞬間や相手キックの捕球からの攻め）をち密に練り込んでいる。もっとも17日は、接点での反則やタックルミスなどから失点を連続していた。指揮官は「死に物狂いで貪欲に戦わなければいけない」と選手の精神面を課題視した。

2019年のワールドカップ日本大会でもぶつかるアイルランド代表は、今回、若手主体の編成。4年前の日本代表はほぼ同条件のウェールズ代表に勝っているとあって、白星が期待されていた。

以下、共同取材時の一問一答の一部（編集箇所あり）。

――先発メンバーが前回と8名、入れ替わっています。

「インパクトを与えるためにチャンスを与えた選手もいます。（前回のスターターを）降格をさせて新しい人を起用するポジションもあります。強い対戦相手を前に80分間を戦いきることができていなかった。経験値の高い選手がベンチスタートで出て（フッカーの堀江翔太キャプテンやスクラムハーフの田中史朗ら常連組が控えに回った）、いいパフォーマンスをするのが大事だと思っています。忍耐を持ち、規律を守って80分間を戦い抜く。そのために選手を選んでいますが、ワールドカップを見据えて経験値を与えようとも考えています」

――今度はハングリーに戦えそうですか。

「ハングリー精神を出してくれなかった選手にはそのことをミーティングで伝え、修正を図りました。先週は、一時退場処分で1人足りなくなって、厳しいというところもありました」

――今回初参戦のリーチ マイケルがゲームキャプテン務めますが。

「堀江へのリーダーの負担を減らそうと思い、立川（理道キャプテン、堀江と連名で）を起用しようと思いました。しかし怪我が万全ではない…と。そこでリーチをリーダーに起用しました。リーチは素晴らしいリーダーシップを発揮していますし、経験もある」

――次は、ジョセフヘッドコーチにとっても結果にプレッシャーのかかる試合になりそうですが、どう捉えていますか。

「コーチには、いつも大きなプレッシャーがかかりますよ。常に自分にはプレッシャーをかけています。強豪国を相手にしっかりとした意気込みで戦わなければいけなかったのですが、前回はその意気込みが足りなかった。今回は、挽回しないといけない」

先発陣には、2015年を最後に代表引退していたロックのトンプソン ルーク、今季代表デビューを果たしたスクラムハーフの流大、フッカーの庭井祐輔らが並ぶ。結果にコミットできるか。