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日本代表の松島幸太朗、ジェイミー・ジョセフ新ヘッドコーチと「そのうち会う」?【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
日本のサンウルブズと秩父宮で対戦時は、出番なし。レベルズへの再挑戦はあるか?(写真:伊藤真吾/アフロスポーツ)

ラグビー日本代表の松島幸太朗が、ジェイミー・ジョセフ新ヘッドコーチ体制下でのプレーに意欲を示した。

桐蔭学園卒業後に南アフリカのシャークス傘下にあるアカデミーへ挑戦した松島は、ジンバブエ人の父を持つ23歳。身長178センチ、体重87キロの体躯で、相手をしなやかにかわす。守っても低いタックルで魅せる。希望ポジションは最後尾のフルバックだが、アウトサイドセンターなどもこなす。

昨秋のワールドカップイングランド大会では日本代表として歴史的3勝を挙げ、国際リーグのスーパーラグビーでも2015年度はワラターズ、16年度はレベルズと2年連続でオーストラリアのクラブでプレー。翌年度の同リーグへの挑戦にも意欲的だ。

現在は国内最高峰のトップリーグに、開幕2連勝中であるサントリーの一員として参戦する。沢木敬介新監督のもとサポートプレーへの意識を高め、6月に負った故障からの復調をアピールしている。

9月6日、東京都府中市の本拠地グラウンドでの練習後に思いを明かした。所属先で取るべき態度を語る言葉には、チーム作りへの主体的な姿勢をにじませる。

以下、一問一答の一部(編集箇所あり。単独取材)。

――まずは3日のホンダ戦(東京・秩父宮ラグビー場で50-0と勝利)を振り返っていただきます。ボールタッチへの意欲が高いように映りましたが。

「突破した選手へサポートする意識がある。僕だけではなく、チーム全体がそうしていこうとしています」

――沢木敬介新監督体制下、サントリーはどう変化していますか。

「去年よりも個々人の判断力がアップしているのかな、と感じますね。コミュニケーションも増えてきた。試合中でも、ちゃんと声が聞こえてきている。沢木さんも、『監督がギャーギャー言っても変わらない』と言っている。選手自身が変わらなきゃいけない意識を持っているんだと思います。いまは段々、皆も言いたいことを言えるようになってきた。ただ、まだまだ足りない。もっと主張をして欲しいと思います」

――今年は日本代表のフルバックとして6月18日のスコットランド代表戦(愛知・豊田スタジアムで13―26と敗戦)に出場も、前半15分、左太ももに強い痛みを覚えて退きます。それ以降、どのようなプロセスを踏んで復帰されたのですか。

「レベルズへ帰ることを遅らせてもらうように言って、それを受け入れてもらって、きちんと日本でリハビリをしました。7月の初旬に戻ってからもチームとは一緒に練習できなかったですが、経過は順調でした。1年中ラグビーをしていると身体を作れる時期は少なくて。ただ、いまは試合の時期でもちゃんとウェイトトレーニングをするようにしています。去年は疲れてきてリカバリー重視でしたけど、いまは、タフチョイス。きついことをやるようにしています」

――前年度で言えば、ワールドカップの直後にトップリーグへ参戦。きつさはあったのですね。

「そうですね。去年は、肉体的に回復することはあっても、メンタル的には、どこかで、だるさが出た時期もあったのだと思います」

――いよいよ、ジェイミー・ジョセフ日本代表新ヘッドコーチが就任しました。

「楽しみでしかないです。日本代表になれば自分のパフォーマンスを出すことが重要になって来る。引き続き、いまのトップリーグでパフォーマンスを維持、またはそれ以上のものを…。まだ、判断の部分で(復帰前の感覚が)戻り切っていないところはありますけど、身体は切れています」

――きょう午前、指揮官がクラブハウスに訪れたと伺っていますが。

「ちょうど僕は別な用事が入っていたのですが、そのうち、会うことになると思います。(グラウンド外に関するリクエストは)まったくそういうものはないです。個人に関して言えば、内側(フルバック)でチャンスメイクしていきたいかな、というくらいです」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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