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「1点差は近いようで遠い」サンウルブズ立川理道、チーターズ戦敗退直後に独白【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
灼熱のシンガポールで激しいタックル。立川は好守でチームを下支えする。(写真:Haruhiko Otsuka/アフロ)

1点差を追う後半39分。グラウンド中盤で最後の反撃に出たサンウルブズだったが、立川理道はチーターズの防御に羽交い絞めにされる。相手ボールスクラムに移る。まもなく試合終了のホーンが鳴った。

3月12日、シンガポール・ナショナルスタジアム。世界最高クラスの国際リーグ戦、スーパーラグビーに日本から初参戦しているサンウルブズは、南アフリカのチーターズを相手に最大18点リードを奪うも、逆転負けを喫した。歴史的な初白星はお預けとなった。

前半は左右のスペースへ効果的に球を運び、山田章仁の3トライなどで28―13とリードを奪うも、後半開始から徐々に失速。2月27日の今季開幕節(東京・秩父宮ラグビー場でライオンズに13―26と敗戦)に続き、2連敗となった。

日本ではクボタに所属する立川は身長180センチ、体重95キロの26歳。昨秋のワールドカップイングランド大会ではおもにインサイドセンターとしてプレーし、歴史的な3勝を挙げた。攻防の境界線への鋭い仕掛けや、相手の背後を通すパスに定評がある。スーパーラグビーでは2014年度にブランビーズへの留学経験があるものの、公式戦出場は今季が初。

サンウルブズでは選手層の関係から、慣れないアウトサイドセンターとして2戦連続で先発。戦略術をチームに落とし込むストラテジーリーダーの一員でもあり、グラウンド外では選手のオフショットを自身のSNSなどで公開するなど、認知度のアップにも努めている。

以下、ミックスゾーンで一問一答(全て当方質問、編集済み)。

――試合を振り返って。

「簡単には勝てないなと言うか、この1点は近いようで遠い感じがします」

――最後の攻撃は、自身がぶつかった接点で終わった。

「そうですね。あれは、南アフリカ人がやってくるようなタックルを向こうがして…。あの最後の場面でやられてしまうというのは、僕自身も反省しないとだめです。きょうは観ている人にとっては勝てそうだった試合で、それを勝っていくことが大事だと思う。もうこういうこと(惜敗)がないように、チーム皆で勉強していきたい。シーズンは長いですし、また来週も試合がある。切り替えてやっていきたいです」

――試合終了後、ロッカールームで緊急ミーティングがあったようです。どんな話を。

「まぁ…結果は残念だと思っています。でも、前半もいい形で終われたし、評価できるところはある。勝ち切れない原因はしっかり見つけて、長いシーズンのなかで次の試合をどう見据えていくか…」

――「評価できるところ」。攻撃のバリエーションは増えたような。

「リンクのところ(異なるポジション同士の連携)は徐々に良くなっています。メンバーをあまり変えずに来たのは、それを狙っていたところもあると思います(開幕前からメンバーを固定し、開幕から2戦連続で同じ先発)。ただ、シーズンは長い。このままずっとこのメンバーが先発で出続けることは難しい。これからはチーム内での仲間との競争も大事になってくると思います。強いチームは、そこの意識が高い。どんどん、よくなればいいなと」

――きょうは守備面での反則が多かった。レフリーとのコミュニケーションが難しかったのでは…。

「そんなん、どの試合でもあるので。じゃあきょうはレフリーのせいで負けたんかと言われれば、そんなことはないと思います。そこではなく、自分たちに矢印を向けたいなとは思います」

――では、どんな点が悔やまれますか。

「やっぱり、相手のミスをミスで返してしまった。それをトライに繋がれたところもあります…。また、後半、自分たちも相手もしんどい時にトライを取り切れなかった。チャンスは作ったと思う。だから、いかに取り切るか。これはトライだけじゃなく、ペナルティーゴールも含めて…。きょう終わったばかりの感じでは、そのあたりです。詳しい反省点は、しっかりビデオを観ないとわからないですけど。もっともっと、向上させたいと思います」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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