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同世代への思い、田中対デュプレアへの展望…サントリー流大が観るW杯【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
帝京大学時代の流(写真右)。この日のNEC戦でトップリーグ勢撃破を達成した。(写真:伊藤真吾/アフロスポーツ)

9月18日にイングランドで開幕する4年に1度のラグビーワールドカップ第8回大会で、24年ぶりの勝利を目指す日本代表は、19日の南アフリカ代表戦(予選プールB初戦・ブライトン)に向け調整中。一方、エディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)体制下のジャパンに選出経験のある現役選手も、さまざまな思いを抱えながら本番を見据えている。

その1人が流大。昨季は帝京大学のキャプテンとして、大学選手権6連覇を達成。日本選手権では、国内最高峰のトップリーグ勢を撃破した(2月8日、東京・秩父宮ラグビー場でNECを31-25で制した)。現在はサントリーの新人選手として、トップリーグのプレシーズンリーグに出場中だ。

3年時に日本代表候補合宿に初招集され、4年時は春先のツアーに帯同。俊敏性と判断力が評価されている。

以下、一問一答。

――大会登録メンバーの31人を見て。

「最初に見たのはスクラムハーフで、次に同年代の選手の名前が入っているかどうかを確認しました。スクラムハーフの2人は実績と経験のある選手ですし、若い(ウイング藤田)慶和、(ウイング福岡)堅樹、(センター、ウイング松島)幸太朗には頑張ってほしいと思いますし、僕も次は…と思いました」

――「3名登録」が一般的なスクラムハーフは、2人でした。

「僕が去年、合宿へ行った時も、ワールドカップにスクラムハーフは3人連れて行くという話だったので、びっくりしました。コメントを見たら『晃征さん(小野晃征、スタンドオフ)もハーフをカバーできる』とありましたけど、驚いたのが正直なところです」

――代表選手への個人的な思い。

「純粋に同世代には頑張ってほしい。マツ(松島)とはプライベートでも仲はいいですけど、慶和や堅樹は高校の時から仲が良くて、堅樹とはラグビースクール時代からライバルチームだった(ともに福岡県内で研鑽を積んでいた)。大舞台で、素直に頑張ってほしい」

――流選手が代表を離脱した経緯は。

「去年は夏まで帯同して、ちょっと空いて、9月にキヤノンでのミニキャンプ(秋のツアーの候補合宿)には呼んでもらえたんですけど、『遠征には行けない。代表の春シーズンのレベルを保って大学でプレーして』と。具体的には…。帝京って、キックを蹴るじゃないですか。エディーさんはそれを観ていて、『(戦略術上、仕方ないことは)わかるけど、ジャパンではラン、パスの判断が必要』と。言われていることは素直にわかったので意識はしました。ただ、帝京の戦術で僕のキックを外してしまうと難しいところもあった。その分、ランとパス(の機会)は意識を高く持ってプレーしました」

――目の前が空いていて、戦術上蹴らなくてもよければ、確実に突破するイメージ。

「キックをしないことは、無理でした。明らかにハーフから蹴った方がいい場面があって、それでトライも取れましたし。裏の連携ができていない大学が多かったんで」

――所属先でも代表に求められるプレーを意識したい。一方、試合になれば目の前の相手に勝つための最善策をとりたくなる。

「そうですね。でも、不用意なキックはしないでおこう、とは思っていました」

――NEC戦でも、相手ウイングの背後に蹴りまくっていた。

「それをしなかったら、あの試合も結構、やばかったですよ」

――ジョーンズHCの存在と流選手のサントリー入り、関係していますか。

「エディーさんのことを考えたことは一切ないです。ただ、ジャパンとサントリーは似ているところもある。サントリーでプレーすることでハーフはかなり伸びると思いました。強い選手もいますし」

――今のジャパンに思うことは。

「すごく大事な大会だと思うので、とにかく頑張って欲しいと、応援している感じです」

――9月19日、ブライトンでジャパンの初戦があります。相手は南アフリカ代表。スクラムハーフの位置では、日本人初のスーパーラグビー(南半球最高峰リーグ)プレーヤーの田中史朗選手とサントリー所属のフーリー・デュプレア選手がマッチアップすることもあり得ます。

「フミさんがフーリーにいらいらさせているところを観てみたい。ブラインド(死角)からアフターで入ったり…(パスした直後の選手へのタックル)。本当は、いけないんですけどね。フーリーはチームメイトですけど、ジャパンには勝ってほしいので。そもそも、2人のプレーは絶対に勉強になる。必ず観たいと思います。(2人とも)ゲーム理解度が高い。フミさんの気合いは、チームにいい影響を与える。ペナルティーで得たボールを相手の腕から無理やりもぎ取ろうとしたり。ハーフって、そういうのも大事だと思うので。僕も、フミさんと直接対決することがあったら、行きます(朗らかな笑みを浮かべる)。ふふ。会ったことないですけど」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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