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ジャパンがW杯初戦へ! ピエール・スピースが語る、南アフリカのラグビー選手論【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
8月某日、練習後のスピース。筋骨隆々。

まるで少年向け格闘漫画のキャラクターだ。余分なものがほとんどない筋骨隆々の身体つき。

ピエール・スピース。元南アフリカ代表のナンバーエイトだ。身長194センチ、体重111キロの巨躯を持ちながら、豊かなスピードで相手守備網を切り裂く。今季からは日本の近鉄でプレーする。

9月18日、4年に1度のワールドカップイングランド大会が開幕する。19日の予選プールB初戦では、日本代表が南アフリカ代表とブライトンで激突。8月15日に世界選抜の一員としてジャパンと対戦(東京・秩父宮ラグビー場で40-0で勝利)したスピースは、その試合直前、母国のラグビー選手の印象などを語っている。

以下、日本代表対世界選抜戦2日前の一問一答の一部。

以下、一問一答。

――それにしても、すごい身体ですね。

「ジムでのウェイトトレーニングや有酸素系の運動もします。自分がトレーニング大好きな人間であることも、身体づくりの助けにはなっています。ただ、最終的にはご飯の食べ方など、フィールド外の生活習慣が大事になってくると思います」

――最近、世界のラグビーの潮流にブレイクダウン(肉弾戦)の激化があります。

「ディフェンスでは相手のブレイクダウンをしっかり止めないといいボールを出される。逆にアタックでは、ブレイクダウンからいいボールを出さないといいアタックができない。だからブレイクダウンは、今後も進化発展していく分野だと思います」

――今回の世界選抜がそうなのですが、有力選手のコンバインドチームはゆったりとした練習をしながら本番でいいプレーをする。ある日本人選手が驚いていました。

「ここにいるのは経験の豊かな選手ばかりで、練習でやらなければいけないことは基本的な合わせとお互いを知ること。経験に裏打ちされた選手が、試合の日になったらしっかりとプレーしているだけです」

――日本に来る南アフリカの選手は勤勉で鳴らしますが、あなたが思う母国のラグビー選手像は。

「日本人と南アフリカ人は似ているところがある。常にチームのために一生懸命プレーする、お互いに助け合うという部分がです。その意味で、日本でプレーするのは楽しみです」

――今季から、近鉄でプレーします。

「日本の生活、文化を経験してみたい。それは私の家族もそう思っています。それ以上に、近鉄のトップ4入りに向けて全力で頑張りたい。働く日本人とプレーするのは、非常に楽しみです」

――代表としてワールドカップで戦いたい思いは。

「すごくあります。今後も、もっともっとスプリングボクスでプレーしたいと思っています」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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