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マフレズに見る、マンチェスター・シティにおけるパスと突破の効果性

森田泰史スポーツライター
指示を送るグアルディオラ監督とマフレズ(写真:ロイター/アフロ)

適応は、容易ではない。

ジョゼップ・グアルディオラ監督のような、細かい戦術を要求する指揮官の下では、なおさらだ。リャド・マフレズ、レロイ・サネ、ベルナルド・シウバ、いずれも移籍一年目は苦戦した。

とりわけ、順応に苦しんだのがマフレズだろう。レスター・シティでプレミアリーグ制覇という奇跡のような御伽噺を紡いだ彼は、ある種、鳴り物入りでマンチェスター・シティの一員になった。

■パスとドリブルの意味

グアルディオラ監督の下では、ドリブルではなくパスがボールを前進させるための手段として用いられる。個人技ではなく、コンビネーション。連携力によって、攻撃が展開される。無論、個の能力が無視される訳ではない。だがベースは攻撃面においても組織だ。

ドリブラーのマフレズにとって、それは困難なタスクだった。

しかし、過去6年のマフレズの数字を見ると、興味深い事実が浮かび上がってくる。

それは2014-15シーズン(1試合平均ドリブル数6.3回/ドリブル成功率54%)、2015-16シーズン(6.8回/57%)、2016-17シーズン(5.4回/46%)、2017-18シーズン(4.8回/52%)、2018-19シーズン(2.7回/59%)、※2019-20シーズン(4.3回/60%)というマフレズのドリブルの数字だ。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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