デートをするなら夏至の日がいい、かもしれない
日が長くなると、人はポジティブな気持ちになるー。
膨大な数のツイッターの投稿から、こんな風な結論に導いたアメリカの研究があります。そうであれば、日の長さが1年でもっとも長くなる夏至の日、気持ちの明るい人たちがいっぱいいるはずです。
夏至の日の長さを、もっともよく実感できるのが、高緯度に住む人たちです。
たとえば今年の夏至の日(6月21日)の、日の出から日の入りまでの長さは、那覇だと13時間48分ですが、東京は14時間35分、札幌にいたっては15時間23分と、北に行くほど長くなります。
さらに北のアラスカ州フェアバンクスの場合は、昼の長さは22時間にもなります。ほぼ沈まない太陽を利用して、ここでは夏至の日に「ミッド・ナイト・サン・ゲーム」という、深夜の野球大会が開催されるようです。
夜10時にプレーボール、終わるのは翌日の朝1時過ぎですが、1世紀以上の歴史の中でも、人工の明かりに頼ったことは一度もないのだそうです。
(↓2017年のミッド・ナイト・サン・ゲーム。深夜とは思えない明るさ)
「黄昏効果」にも期待
今年の夏至の日の入り時刻は、東京が19時00分、札幌は19時18分です。ただですら太陽が沈むのが遅いうえに、夏至は黄昏時もまた長くなります。
「黄昏時」とは、太陽が沈んだ後の薄暗い状態をさします。英語は「トワイライト」。地球は丸いので、太陽が地平線の下に隠れても光が届くというわけです。
黄昏時の続く時間は、季節で変わります。中でも太陽の沈む角度が浅くなる夏至の頃は、黄昏時も1年でもっとも長くなります。
では、黄昏時が長くなるとどうなるでしょうか。
黄昏時は視界が悪くなるので、一般に交通事故が増えることが知られています。その点では注意が必要かもしれませんが、こんないいこともありそうです。
心理学に『黄昏効果』という面白い言葉があります。
なんでも黄昏時は、人の判断や思考力が落ちてくる時間帯なので、この時に気になる相手に告白をすると成功率が上がるというのです。
その後どうなるかは別として、黄昏時が特に長い夏至は、1年でもっともカップルができやすい日ともいえ、なおも明るい人たちが増えそうです。
*参考文献*
こよみのページ「黄昏時の長さ(薄明の話)」
ワシントンポスト「The summer solstice: Questions and answers about the year’s longest day」