ハリケーン「アイダ」から変わった温帯低気圧の影響で、1日(水)夜アメリカ北東部に、200年に1度ともいわれる記録的な豪雨が襲いました。

ニューヨーク中心部では、車が窓まで水に浸かって立往生したり、地下鉄の駅に滝のような水が流れてくるなど、大混乱が起きました。ちょうどニューヨークで行われている全米オープンにも影響が出たもようです。またニュージャージー州などでは、巨大竜巻も猛威を振るって、被害が出ています。

史上初めての「鉄砲水特別警報」

一気に降った雨によって、ニューヨーク中心部などに「フラッシュ・フラッド(鉄砲水)特別警報」が史上初めて出される事態となりました。

この特別警報は、数時間のうちに150ミリから250ミリという、非常に稀な集中豪雨が降った時にだけ出されるものです。

どれだけ降ったのか

降った雨の量はどれほどだったのでしょうか。ニューヨーク中心地のセントラルパークでは1時間に80ミリと、観測史上最大の一時間雨量となりました。

またニュージャージー州ニューアーク空港では1日(水)で211ミリの雨が降って、観測史上もっとも雨の多い一日を記録しています。

大雨の原因は元ハリケーン

この雨の原因は、先日アメリカ南部に上陸したハリケーン「アイダ」から変わった温帯低気圧です。

アイダは、最大風速67メートル、カテゴリー4という、全米史上5番目の強さでルイジアナ州に上陸したハリケーンです。ニューオーリンズでは一時全世帯で停電となり、グランドアイルという島は壊滅的な被害を受けました。

その上陸日は8月29日で、16年前に1,800人の死者を出したハリケーン「カトリーナ」の上陸日と一致していたことでも、大変な注目を集めていました。

大雨続きのニューヨーク

ニューヨーク中心部は8月からとてつもない量の雨に見舞われています。というのも、まずトロピカルストーム「フレッド」から変わった温帯低気圧が通過し、その直後に「アンリ」が上陸しているためです。

もしアンリがハリケーンの強さでニューヨーク中心部付近に上陸すれば、30年ぶりのことと騒がれましたが、幸い一段階弱いトロピカルストームでの上陸となりました。それでも大量の雨を降らせ、8月ひと月で260ミリと、平年の2倍以上の雨が降ったのです。

そのうえの歴史的な大豪雨ですから、たまったものではありません。

今回の大雨は、台風が温帯低気圧に変わっても油断ならないということを、私たち日本に住む人たちにも教えてくれているような気がします。