アラスカ・アンカレッジで史上最高の32.2℃記録

アラスカの資料画像(写真:アフロ)

243回目の独立記念日を迎えたアメリカで、前代未聞の気温が観測されました。

4日の地上天気図 (出典元: NOAA)
4日の地上天気図 (出典元: NOAA)

全米で最も寒い州であるアラスカのアンカレッジで、4日気温が32.2℃(華氏90度)まで上昇し、この地点における観測史上最高気温となりました。7月初旬の日最高気温の平均は20℃ですから、12℃も上回ったことになります。

この熱波のため、州では花火の販売や使用が禁止されており、予定されていた独立記念花火大会も中止となりました。

暑さの原因

この高温をもたらしたのが、ジェット気流の蛇行です。ジェット気流がアラスカの上空で北に大きく蛇行し、南から暖気が流入しました。

気象局によると、アラスカではやや気温が下がるものの、来週にかけても気温の高い状態が続くとのことです。

記録的に暑かった6月

記録的な暑さは以前から続いています。

先月はアンカレッジで、史上最も暑く、雨の少ない6月となりました。30日間通して平均気温よりも高い日が続き、月間平均気温は15.8℃と平年を約3℃も上回りました。さらに月間降水量は1.5ミリで、6月の平均月間降水量の6%にとどまりました。

山火事と二酸化炭素

こうした高温、少雨の影響で、アラスカでは今年初めから370件の山火事が発生し、焼失面積は26万ヘクタールにも及んでいます。ロシアのシベリアでも山火事が多数発生していて、外電によると、先月に極地方で起きた山火事で放出された二酸化炭素の量が50メガトンに達したとのことです。これは2010年から2018年の6月に、同地域で放出された二酸化炭素の総量よりも多いようです。

気候変動から、気候非常事態へ

世界気象機関は「2015年から2019年は史上最も暑い5年になる可能性が高い」と指摘しています。

実際、今年はフランスで国内史上最高気温である45.9℃や、インドで国内記録にあと0.2℃と迫る50.8℃が観測されました。また北極の海氷域面積も観測史上2番目に小さい値を記録しています。

このように急速に変化する気候環境の中にあって、もはや「気候変動(Climate Change)」という緩やかな表現ではなく、「気候非常事態(Climate Emergency)」や「気候危機(Climate Crisis)」という、切迫感のある言葉を用いるべきだという声も上がっています。

(※現地時間午後5時に最高気温の記録が更新されたために、新しい気温に変更しました)