東京の冬のカラカラ度は全国一 乾燥に注意

東京の青空(写真:アフロ)

我が家の近くからは富士山がよく見えるのですが、残念なことに「富士山の見えるところに美人はいない」という諺があります。

なぜこのような無慈悲な諺ができたのでしょうか。

富士山は静岡、山梨、神奈川、千葉県などといった関東や東海地方などで見ることができます。これらの地域は北日本の日本海側に比べ、太陽光が強いばかりか、日照時間も長く、冬場には山越えの乾燥した空気が吹き付けます。その結果、美人の要素である白肌や湿潤肌を保つことが難しいというのが理由なのでしょう。

冬の乾燥ランキング

では冬場最も乾燥する場所はどこなのでしょう。

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各都道府県庁所在地(注1)における1998年から2016年までの冬の平均湿度を比べてみると、全国で最も低かったのは東京(49.4%)でした。また各月の最小湿度の平均は14%と低く、特に1963年と2003年には日最小湿度が6%と、砂漠並みに乾燥したのです。

その昔「東京砂漠」なる歌がヒットしましたが、文字通り冬の東京はカラカラの状態です。東京では、アスファルト舗装の地面が増えるなど都市化の影響も原因となって、最小湿度の平均はここ40年間で約2%下がっています。

東京に続き湿度が低いのが、群馬、神奈川、埼玉、千葉、山梨、静岡県で、関東と東海地方となりました。一方で湿度が高いのが福井、山形、富山県といった日本海側となり、諺を見事に証明するかのような結果となっています。

湿度とインフルエンザ

一方、今月1日にも、インフルエンザの流行が始まったとの発表がされましたが、空気が乾燥するとインフルエンザのリスクも高まります。

"Airborne micro-organisms: survival tests with four viruses"(G.J. Harper)より筆者作成

上のグラフはインフルエンザウイルスの生存率と温度・湿度の関係を表したグラフですが、湿度が低く、気温が低いほど生存率が高くなることがわかります。こうしたウイルスの特性に加え、空気が乾燥していると、鼻の中の粘液も乾き、免疫が弱まって感染しやすくなります。

一般に理想とされる湿度は40~60%と言われています。富士山が見える地域や、乾燥しやすい地域にお住みの方は、部屋の湿度を上げて、乾燥肌とインフル対策を万全にしたいものです。

注1:県庁所在地のアメダスに湿度の記録がない場合は、その他の都市を使いました。(埼玉県、滋賀県)

*参考文献*

"Airborne micro-organisms: survival tests with four viruses" by G.J. Harper (PDF)