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26日から27日 ことし一番の大雨のおそれ 知床半島沖は強風・高波警戒

三ヶ尻知子気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
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26日(火)から27日(水)にかけて、全国的に大雨のおそれがあります。大雨の原因は、太平洋高気圧の勢力がいつもより強く、西の方まで張り出しているため、この高気圧の縁をまわってくる湿った空気と、低気圧に向かって吹く湿った空気が合流するためです。特に高気圧の縁をまわる空気は、沖縄よりも南海上からやってくるため、水蒸気を海から大量に補給された湿った空気です。春の雨というと、「春雨じゃ濡れてまいろう」という言葉があるように、雨粒が小さいシトシトと降る霧雨を想像するかもしれませんが、今回は違います。雨粒が大きく、ザーザー降りの雨で大雨となりそうです。今年はいつもより季節の進み方が早くなっていますが、雨の降り方も例外ではなさそうです。

今年初 警報級の大雨のおそれ

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上図は大雨警報が発表される可能性を表した図で、赤色は可能性が高く、ピンク色は中程度となっている地点です。今年はまだ大雨警報が発表されていない所がほとんどですが、九州では26日(火)から27日(水)にかけて大雨警報発表の可能性が高く、その他の西日本、東日本、東北の日本海側も大雨警報が発表されるくらいの強い降り方をしそうです。

九州では300ミリ近く降るおそれも 土砂災害警戒

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上図は、27日(水)12時までの48時間予想降水量で、オレンジ色の100ミリを超える所があり、九州では紫色の200ミリを超えて、300ミリ近く降る所もありそうです。通常、100ミリから200ミリを超えると、土砂災害などが起きやすいと言われているので、がけ崩れなどに警戒が必要です。ことし一番の大雨の予想ですから、まだ大雨に慣れていない方がほとんどだと思います。今一度、ハザードマップや避難経路を確認するようにしてください。

観光船事故があった知床半島沖は強風・高波警戒

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観光船の遭難事故があった知床半島沖では、26日(火)から29日(金)にかけて強風・高波が予想されています。事故があった当時、現場付近は低気圧から伸びる寒冷前線が通過していました。26日(火)から27日(水)も寒冷前線が通過する予想です。通過するまでは南風、通過後は西風が吹き荒れる見込みです。懸命な捜索が続いていますが、海上が荒れる前に、行方不明者が見つかることを願うばかりです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

1996年に気象予報士の資格取得。大分県出身。日本テレビ、NHKを経て、現在は、TBSテレビ気象キャスター。南国から雪国まで住んだ経験を活かし、主婦目線、母目線で天気を解説。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など

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