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台風2号発生 非常に強い勢力に発達 日本への影響はまだわからず

三ヶ尻知子気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
ウェザーマップより 気象衛星合成画像

台風2号がカロリン諸島付近で発生しました。

この時期に2号というのは特別珍しいわけではありません。4月までの発生の平年値が1.3個なので、平年並みの範囲です。台風2号の特徴として、今後かなり発達するということです。台風2号が発生した海域は、世界でも有数の温かい海、ウォームプールエリアだからです。この暖域から大量の水蒸気を取り込み、非常に強い勢力に発達する見込みです。

気象庁HPより 海水温の図
気象庁HPより 海水温の図

台風2号の上陸は過去にあるのか?

ところで、台風2号が上陸!という話はほとんど聞いたことがないと思います。それもそのはず、過去1951年以降で、台風2号が上陸したのは3回、1952年6月23日、1953年6月7日、1970年7月5日です。以下が過去の台風2号の経路図です。

国立情報学研究所HPより 過去の台風2号の経路図(1951年から)
国立情報学研究所HPより 過去の台風2号の経路図(1951年から)

いずれも夏の時期なので、まさか4月に上陸することはないでしょう!と思うかもしれませんが、1956年4月25日に台風3号が鹿児島県大隅半島南部に上陸しています。また小笠原諸島付近に接近した台風もあります。

台風2号の日本への影響は

では今回の台風2号はどのような経路をたどるのか見ていきましょう。

気象庁の進路図

ウェザーマップより 台風進路図
ウェザーマップより 台風進路図

アメリカ国立気象局(GFS)

アメリカ国立気象局HPより 4月22日の予測
アメリカ国立気象局HPより 4月22日の予測

ヨーロッパ中期予報センター

ヨーロッパ中期予報センターHPより 4月22日の予測
ヨーロッパ中期予報センターHPより 4月22日の予測

気象庁の予想は5日先までの進路しかでていないので、フィリピンの東の海上をゆっくり北上するということだけしか言えません。一方、アメリカ国立気象局とヨーロッパ中期予報センターのシミュレーション結果では、小笠原諸島に接近する予想になっているため、今後の進路にご注意ください。

最新の気象庁台風進路図→https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#5/13.047/131.001/&elem=root&typhoon=all&contents=typhoon

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

1996年に気象予報士の資格取得。大分県出身。日本テレビ、NHKを経て、現在は、TBSテレビ気象キャスター。南国から雪国まで住んだ経験を活かし、主婦目線、母目線で天気を解説。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など

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