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「結果を残せたことをうれしく思っています」棋王位初挑戦を決めた藤井聡太竜王(20)コメント

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

藤井聡太竜王「(横歩取りで、後手の佐藤天彦九段は△3三桂戦法)序盤から構想が難しくて。(相手の飛車先の)8筋、歩を打たずにがんばって指せればと思っていたんですけど。(35手目)▲3六歩に△2五桂と跳ねられて、いやな形になっているのかな、という気がしました。そのあとは桂を取って、駒得になって。少しずつ指しやすくなったかな、というふうに思います。(37手目▲5六飛に37分考えた)動かれてみるとちょっと、8筋に歩を打ってない形なので。△8七歩とか打たれる筋もあるので。ちょっとそうですね。▲3六歩のところ、なにか仕掛けを与えない違う指し方のほうがよかったかな、とも思っていました。(今期棋王戦のトーナメントを振り返って)棋王戦ではこれまであまり、上位まで進めたことがなかったので。今期初めてベスト4まで行くことができて。敗者復活戦も含めてたくさん対局することができたので、充実感がありましたし。その上で結果を残せたことをうれしく思っています。(五番勝負に向けて)開幕までにまたしっかり準備して、状態を整えて、五番勝負でいい将棋が指せるようにがんばりたいと思います。(王将戦とのダブルタイトル戦となる)始まってみないとわからないところが多いですけど、体調にも気をつけながらやれればと思います。(六冠について)そのことは自分としては意識せずに、いままで通りの気持ちで五番勝負に臨めればと思っています」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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