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忍者・服部慎一郎四段(23)破竹18連勝! 山口県初の棋士・徳田拳士四段(24)現在勝率1位!

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 今年度も好調の服部慎一郎四段(23歳)。8月16日におこなわれた竜王戦6組で冨田誠也四段(26歳)に勝ちました。公表されている限りの公式戦成績では、18連勝を達成したことになります。

 将棋界では事前に収録され、放映まで結果が伏せられているテレビ棋戦があります。それらがすべて放映されない限り、将棋界の公式記録は確定はしません。ですので服部四段の連勝がどこまで確定しているかはまだわかりませんが、18連勝は歴代10位タイの好記録です。

 服部四段は年度始めに叡王戦挑戦者決定戦で敗れ、初のタイトル戦番勝負登場は逃しました。しかしいずれは、いつ大舞台に上がってもおかしくはありません。現在勝ち進んでいる王将戦では、あと1勝で二次予選を抜け、初のリーグ入りとなります。

 服部四段は2020年4月に四段に昇段し、今年度は3年目です。通算成績は92勝26敗(勝率0.780)で、きわだって高い勝率を残しています。

 服部四段はあと8勝して通算100勝に達すると、規定により五段に昇段します。

 また服部四段は準公式戦のABEMAトーナメントでもチーム稲葉のメンバーとして大活躍しています。

 今年4月にデビューした徳田拳士四段は現在、12勝1敗(勝率0.923)。暫定的に今年度勝率トップに立っています。

 徳田四段は明日8月18日、里見香奈女流五冠(30歳)の棋士編入試験五番勝負第1局で対局相手を務めます。こちらは公式成績にカウントされる対局ではありませんが、社会的にも注目を集める大一番です。

 今年度のランキングにはこれから顔を出してくるであろう藤井聡太竜王(五冠、20歳)。現在は10勝4敗(勝率0.714)です。

 既報の通り、8月15日・16日におこなわれる予定だった王位戦七番勝負第4局(藤井王位-豊島将之九段)は豊島九段の新型コロナウイルス感染により、延期となりました。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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