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独走7連勝・斎藤慎太郎八段(28)2年連続で名人挑戦権獲得を決めるか? 2月4日、A級8回戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 2月4日。第80期A級順位戦8回戦がおこなわれます。対戦カードは以下の通りです。(▲=先手、△=後手)

▲斎藤慎太郎八段(7勝0敗)-△豊島 将之九段(4勝3敗)

△糸谷 哲郎八段(5勝2敗)-▲佐藤 天彦九段(4勝3敗)

▲菅井 竜也八段(3勝4敗)-△佐藤 康光九段(3勝4敗)

△永瀬 拓矢王座(3勝4敗)-▲羽生 善治九段(2勝5敗)

△広瀬 章人八段(3勝4敗)-▲山崎 隆之八段(1勝6敗)

 名人挑戦権争いは斎藤八段(7勝0敗)と糸谷八段(5勝2敗)の2人にしぼられています。8回戦で斎藤八段が勝つか、糸谷八段が敗れると、最終9回戦を前にして斎藤八段が名人挑戦者と決まります。

 斎藤八段は8回戦で豊島将之九段と対戦します。豊島九段はすでに残留は決まっていて、残り2戦は来期順位をめぐっての戦いとなります。

 両者の過去の対戦成績は豊島4勝、斎藤2勝です。

 前期A級を8勝1敗で制した斎藤八段。唯一、土をつけられた相手が豊島現九段でした。

 斎藤八段は強敵を降し、2年連続で名人挑戦権を獲得することはできるでしょうか。

 糸谷八段(5勝2敗)は佐藤天彦九段(4勝3敗)と対戦します。佐藤九段も残留は決まっていて、来期順位をめぐっての戦いです。

 過去の対戦成績は糸谷8勝、佐藤5勝。前期A級では糸谷八段が勝っています。

 もし8回戦で斎藤負け、糸谷勝ちならば、名人挑戦権のゆくえは最終9回戦に持ち越されます。

 そして9回戦は両者による直接対決。もしそこで糸谷八段が勝って両者7勝2敗となれば、プレーオフとなります。

「将棋界の一番長い一日」とも呼ばれるA級最終戦。はたしてどのような状況で迎えることになるでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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