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B級1組7回戦まで終了 千田翔太七段(5勝2敗)一歩後退で藤井聡太三冠(6勝1敗)2番手に浮上

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 10月21日。東京・将棋会館と大阪・関西将棋会館においてB級1組7回戦の5局がおこなわれました。

 ▲千田翔太七段(27歳)-△稲葉陽八段(33歳)戦は大阪での対局で、戦型は角換わり腰掛銀。途中からは千田七段の攻めを稲葉八段が延々と受け続ける展開になりました。

 やがて稲葉玉は上部が開け、容易につかまらない形に。千田七段もまた上部に逃げ出す姿勢を見せましたが、相入玉になれば稲葉八段の方が駒数が多く、点数差で優ります。

 千田七段は持ち時間6時間を使い切り、一分将棋の中、頑張り続けました。しかし最後は王手龍取りがかかる形となり、深夜1時3分、194手で稲葉八段が勝利を収めています。

 リーグ成績は稲葉八段4勝3敗、千田七段5勝2敗に。稲葉八段が昇級争いに踏みとどまる一方、千田七段は一歩後退しました。その結果、すでに前々日に対局を終えている藤井聡太三冠(6勝1敗)が2番手に浮上しています。

 藤井三冠、千田七段ともに残りはあと5局。まだまだ先の長い戦いが残されています。両者は1月13日に対戦の予定です。

 なお7回戦では佐々木勇気七段(6勝0敗)は空き番のため、成績は変わらず。無敗で依然トップです。

 8回戦一斉対局は11月11日の予定です。藤井三冠の対局は竜王戦七番勝負第4局の日程と重なるため、16日に変更されました。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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