Yahoo!ニュース

優勝はチーム藤井「最年少+1」か? チーム木村「エンジェル」か? 本日ABEMAトーナメント決勝戦!

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 9月18日。第4回ABEMAトーナメント決勝戦、チーム藤井-チーム木村戦がおこなわれます。

 3月末のドラフト会議以来、半年近く放映されてきたABEMAトーナメントも、本日で最終決戦を迎えます。

 前回第3回で優勝したのはチーム永瀬「バナナ」。永瀬拓矢現王座をリーダーとして、藤井現三冠、増田康宏六段というメンバーでした。

 今回は藤井三冠が独立し、チームリーダーに。自身は現在、現役で2番目に若い棋士です。ドラフト会議ではまず1巡目、同学年で最年少の伊藤匠四段(18歳)を指名しました。続いて2巡目では服部慎一郎四段(現21歳)を指名し、年少者で固めるというチームコンセプトが明らかになりました。しかしチーム糸谷と競合して獲得できず。

 そこで歳上の強豪・高見泰地七段(現28歳)を指名して「最年少+1」の誕生となりました。

 チーム藤井は予選から下馬評通りの強さを発揮。20勝6敗という圧倒的な戦績で決勝まで勝ち上がってきました。

 藤井三冠は個人戦の第1回、第2回で優勝。団体戦となった第3回でもチームメンバーの一人として優勝。そして今回第4回はチームリーダーとして優勝の可能性があるというわけです。

 驚異の4回連続優勝に向けて死角なしにも見えますが、気がかりなのは慢性的なハードスケジュール。昨日17日には夜まで斎藤慎太郎八段と対戦し、敗れています。

 伊藤匠四段は最近、新人王戦決勝まで進出。次代の将棋界をになうであろう逸材です。新人らしからぬ落ち着きぶりで、ここまで高いパフォーマンスを発揮してきました。

「+1」に当たる高見七段は、ここまでチーム1の勝利数をあげています。元叡王の実力者。頼れる兄貴分です。

 チーム永瀬は今年、藤井三冠の代わりに屋敷伸之九段が入る形となり、準決勝にまで勝ち進んでいます。そのチーム永瀬を破って決勝に進んだのがチーム木村「エンジェル」です。

 木村一基九段(48歳)はチームリーダーとして佐藤康光九段(51歳)、羽生善治九段(50歳)に次ぐ年長者です。そこに二十代の佐々木勇気七段(27歳)、池永天志五段(28歳)を指名して、チーム藤井とは対照的なメンバー構成となりました。

 木村九段自身の成績は、プレーオフの本戦進出チーム決定戦まで含めれば8勝3敗。自身が好成績をあげているのはもちろんのこと、理想の上司のような統率力、その采配も光ります。決勝ではどのようなオーダーで臨むのでしょうか。

 佐々木勇気七段は第1回AbemaTVトーナメント(個人戦)決勝で藤井現三冠と優勝を争いました。今回は本戦に入って負けなしの8勝3敗です。藤井三冠との対決を見てみたいというファンも多いことでしょう。

 池永天志五段は3勝5敗で負け越していますが、勝ったのは豊島将之竜王、羽生九段、永瀬王座と、エース級ばかりです。

 下馬評では、チーム藤井ノリの声が多いようです。しかしチーム木村も、底力と結束力は十分。白熱の決勝戦が期待されます。放送開始は本日18日17時からです。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

松本博文の最近の記事