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2021年度も勝ち続ける藤井聡太二冠(19)自身2度目の記録4部門完全制覇なるか?

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 2021年度も4月、5月、6月、7月と4か月が過ぎました。序盤、中盤、終盤でいえば、序盤が終わり、これから中盤の段階に入るところでしょう。

 将棋界では相変わらず藤井聡太二冠(19)が勝ちまくっています。今年度成績は20局指して17勝3敗(勝率0.850)です。

 対局数20、勝数17は全棋士中1位。現在並行しておこなわれている王位戦七番勝負、叡王戦五番勝負などで、これからも対局は着実に増えていきます。

 また前年度から続いた連勝記録は19。こちらは現在のところダントツの1位です。

 現在竜王戦のみ参加中の桐山清澄九段と藤倉勇樹五段は今年度1勝0敗(勝率1.000)。その両者をのぞけば、勝率部門では藤井二冠の0.850は3位です。

 史上初めて4年連続勝率8割以上という大記録を達成している藤井二冠。対戦する相手は年々厳しくなっているはずですが、今年度もこの部門の本命と言ってよさそうです。

 過去に4年連続で勝率1位を記録しているのは藤井二冠の他に羽生善治現九段(通算7回)のみです。

 藤井二冠が5年連続1位を記録すれば、歴代単独1位です。

「将棋大賞」が制定された1973年度以降、記録4部門を同時に制覇したことがあるのは、羽生現九段と藤井現二冠の2人だけです。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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