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現役最年長・桐山清澄九段(73)勝てば現役続行、負ければ引退 5月14日、上村亘五段(34)と対戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 5月14日。大阪・関西将棋会館において竜王戦5組残留決定戦・桐山清澄九段(73歳)-上村亘五段(34歳)戦がおこなわれます。勝者は5組残留決定。敗者は6組に降級します。

 桐山九段は2019年度、順位戦でC級2組から陥落。竜王戦では5組に所属していたため、2020年度からはフリークラスに所属しています。

 桐山九段は現在、竜王戦のみ出場中。フリークラスの規定では、竜王戦では4組以上に在籍すれば現役は続けられます。また5組の棋士は2年間に限り竜王戦に参加できます。

 桐山九段は前期、5組残留者決定戦で井出隼平四段(現五段)に勝って現役続行を決めました。

 桐山九段は今期も5組に残留すれば現役を続けることができます(来年度以降は4組昇級が必要)。一方、今期で5組残留を維持できない場合、規定により引退が決まります。

 桐山九段は今期5組ランキング戦1回戦で阪口悟六段と対戦。160手の熱戦の末に敗れました。

 続いて昇級者決定戦1回戦では山本真也六段と対戦。こちらもまた熱戦で、途中は桐山九段がかなり有望とも見られましたが、最後は146手で敗れています。

 残留決定戦の持ち時間は各3時間(チェスクロック方式)。

 桐山九段と上村五段は過去に2回対戦し、いずれも上村五段が勝っています。

 あと5勝で公式戦通算1000勝を達成する桐山九段。再度のピンチを乗り越えて、現役続行となるでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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