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勝者は永瀬叡王か? 豊島挑戦者か? 勝負はつくのか? 歴史的死闘の叡王戦七番勝負、8月1日に第6局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 8月1日。大阪・関西将棋会館において叡王戦七番勝負第6局がおこなわれます。持ち時間は各3時間(チェスクロック使用)。対局開始は14時からとなります。

 7月23日におこなわれた第5局は永瀬叡王先手で戦型は相掛かりに。中盤では豊島挑戦者がリードしたものの、永瀬叡王が盛り返して形勢不明に。最後は白熱の終盤戦を永瀬叡王が制して、2勝目をあげています。

 ここまでの星取りは永瀬叡王から見て2勝1敗2持将棋(1千日手)という死闘となっています。タイトル戦の番勝負で持将棋が2回現れた例は、過去にはありません。

 30日におこなわれたB級1組順位戦3回戦では、永瀬叡王は千日手指し直しの末に木村一基王位に勝っています。

 永瀬二冠はこれで2つの持将棋引き分けをはさんで6連勝。今年度成績は11勝4敗となりました。

 一方の豊島竜王・名人は今年度6勝6敗。直近では5連敗中と対照的な星取りです。27日・28日におこなわれた名人戦七番勝負第4局では、渡辺明二冠に敗れています。

 本局がおこなわれるのは大阪・関西将棋会館。関西所属の豊島挑戦者にとってはホームとなります。

 豊島挑戦者が追いつくのか。それとも永瀬叡王が突き放すのか。あるいはまた千日手や持将棋も生じるのか。はたして、どうなるのでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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