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注目は初の女性棋士を目指し前回次点の西山朋佳三段(24)今期三段リーグは4月18日に開幕予定

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 3月31日。第67回(2020年度前期)三段リーグの対戦表が発表されました。

 今期三段リーグは31人の俊英が参加して、4月18日に開幕の予定です。基本的には月2回の例会日に2局ずつ、各自が全部で18局を指して、成績上位2人が四段に昇段できます。

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 筆頭の順位1位は、奨励会三段の中でただ一人の女性である西山朋佳三段(24歳)です。西山三段は前回、14勝4敗の好成績をあげ、服部慎一郎三段、谷合廣紀三段と同成績に。そして順位の差で次点に終わりました。

 西山三段は今期ももちろん、有力な昇級候補でしょう。前回は順位の差で泣きましたが、今期は同成績で並んだ場合には順位が有利にはたらきます。2回目の次点(成績3位)でも四段昇段(フリークラス入り)の権利を得ます。

 また西山三段は現在、女流三冠の立場で竜王戦6組にも出場中。そこで快進撃を続けています。

 三段リーグ、および二段以下の奨励会の対局は、東京・将棋会館と大阪・関西将棋会館でおこなわれます。

 新型コロナウイルス感染拡大が続く中、将棋界の公式戦は当面続けられる方針のようです。

 奨励会員の皆さんも、不安な心境の中での戦いとなるのでしょうか。未来をになう若者たちに万が一のことがないよう、祈りたいものです。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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