女流三冠・奨励会三段の西山朋佳さん(24)は竜王戦6組で女性初の昇級者、優勝者となれるか?

(記事中の画像作成:筆者)

 4月1日。東京・将棋会館において竜王戦6組ランキング戦準々決勝・長谷部浩平四段(25歳)-西山朋佳女流三冠(24歳)戦がおこなわれます。

 西山女流三冠はここまで小林宏七段、田中寅彦九段、青野照市九段に勝ち、ベスト8に進出しています。

 西山女流三冠は長谷部四段に勝てば竜王戦6組ベスト4進出。そして準決勝で星野良生四段に勝って決勝に進出すれば、女性初の5組昇級が決まります。

竜王戦6組で女性が勝ち進む意義

 将棋界のプロは「棋士」と「女流棋士」という2つの資格が存在します。

 女流棋士は女性のみに開かれた資格です。

 一方で棋士は、男女を問わずになることができます。ただし、女流棋士以上に高い実力が求められます。そのハードルは高く、原則的には棋士の養成機関である奨励会を抜けなければなりません。

 現在までに「女流棋士」ではなく「女性棋士」となった人は、残念ながら一人もいません。

 今年3月、女性奨励会員の西山三段が、史上初の「女性棋士」となるまであともう一歩と迫ったのは、すでに大きく報道されている通りです。

 過去の三段リーグでは長谷部三段(現四段)とも戦い、西山1勝、長谷部2勝という成績が残されています。

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 西山さんの現在の正式な立場は「奨励会三段」であって「女流棋士」ではありません。その上で、奨励会員にも参加資格が開かれている3つの女流棋戦に参加して、そのすべてで頂点に立っています。

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 竜王戦6組ではアマチュア、女流棋士、奨励会三段(三段リーグ次点者)の順に参加が認められてきました。これらの参加者は決勝まで進出すると、5組昇級が認められます。しかし現在まで、達成例はありません。

 三段リーグ次点者は、四段昇段者とほとんど遜色のない実力の持ち主であることは明らかです。それでも6組で勝ち進むことは容易ではありません。

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 西山さんは今期、女流タイトルホルダー(三冠)の立場で竜王戦6組に参加。そして女性として初めてベスト8にまで勝ち進んでいます。

 もしあと1勝をあげれば、奨励会三段としては(その立場での参加ではないにせよ)史上初のベスト4進出となります。

 あと2勝して決勝に進出し、5組昇級を決めれば、アマチュア、女性、奨励会員を通じて初の偉業となります。