世界的に異常気象が頻発化している。米国のブリティッシュコロンビ大学のラマンクティ教授によると、熱波と干ばつによってトウモロコシ、小麦、コメなどの穀物の収穫高が過去50年で10%も減少したということだ。ここで立ち止まって考える必要があるのが、影響を受けている農業の現状だ。世界の農村では、工業型農業と呼ばれる農薬と化学肥料に依存する大規模なモノカルチャー栽培が拡大している。農業の石油資源利用もこうした工業型農業での利用割合が高い現状がある。

 日本においても21世紀に入り、農業における気候変動による影響について研究が進むようになった。2005年に国の農業関係研究機関・農研機構が行った調査によると、多くの都道府県で影響がすでに出ており、水稲(コメ)の高温不稔(おコメが稔る時期に暑過ぎて稔らなくなること)による収穫量の減少、野菜の生育障害、病害虫の多発が報告されている。