主な新興国/米国経済ニュース(17日)

米テスラ、2週間で株価15%以上も急落―原油安や中国責任者の退任で

米電気自動車専業のテスラ・モーターズ<TSLA>の株価がこの2週間で大幅に下落した。12日で終わった週を含めた過去2週間で15%以上も下落し、2013年11月15日で終わった2週間に記録された16%安以来約1年ぶりの大幅下落となっている。米経済情報専門サイトのマーケットウォッチが伝えた。

週明け15日の株価も1.43%安の204.4ドルとなった。これは9月に記録された同社の過去最高値286.04ドルから28%も下落したことになる。その後の時間外取引でも16日午前6時16分時点でも0.75%安の202.5ドルと一段安となっている。

これはテスラの中国担当責任者であるベロニカ・ウー氏がわずか1年で退任したとのニュースを受けたもの。テスラの事業の成功は世界最大の自動車市場といわれる中国市場での成功にかかっているだけに、その衝撃は大きかったようだ。また、もう一つの株価急落の背景には最近の急激な原油安で、テスラの電気自動車への需要が落ち込むとの見方がある。

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米ボーイング、自社株買い規模を1.4兆円に拡大し25%増配も実施へ

米航空・宇宙大手ボーイング<BA>は15日、株主への利益還元の一環として実施している自社株買いプログラムの規模を従来の100億ドル(約1.2兆円)から20%増の120億ドル(約1.4兆円)に引き上げた。また、同社は25%の増配も実施する方針だ。

同社では今年の営業キャッシュフローの見通しが良好であるとして、自社株買いプログラムの増額と25%の増配を決めたとしている。自社株買いに関しては、従来の自社株買いでは計画額を48億ドル(約5600億円)下回った。今回の新しい自社株買い計画は来年1月から実施する予定。増配は現在の1株当たり73セントから91セントへ引き上げ、2015年2月13日現在の株主に対し、同年3月6日に支払うとしている。

これを受けて同社の株価は15日、1.08%高の122.08ドルで引けたあと、その後の時間外取引でも米東部時間16日午前4時55分時点で2.7%高の125.38ドルと、急伸している。

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タイ風力発電ウインド・エナジーのノーポンCEOが恐喝容疑などで辞任

タイの風力発電大手ウインド・エナジー・ホールディングは16日、同社の創業者であるノーポン・スーピパット共同CEO(最高経営責任者)が恐喝と国王侮辱の容疑に問われ国外に脱出したことを受けて、CEOを辞任したことを明らかにした。米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が伝えた。

同氏(43)は、タイ経済界でも若手の有望経営者として旋風を巻き起こしていた。警察の調べによると、同氏は今年初めに交渉人を雇い、私的な債務を減額するために債権者を脅した上、交渉人らは王室との関係を悪用してプミポン・アドゥンヤデート国王を侮辱したとしている。また、同氏は国王に対する侮辱罪と恐喝罪の容疑での逮捕を逃れるため国外に逃亡したとされている。一方、同氏はこの容疑の事実を否定しているという。

同社は来年早々にも新規株式公開(IPO)を計画していただけに、投資家の間に困惑が広がっている。関係筋によると、IPOについては事実上保留になっており、同社の広報担当者も複数の選択肢を検討中だとしている。

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ロシア中銀、政策金利を17%へ大幅引き上げ―ルーブル危機対策で

ロシア中央銀行は16日、臨時理事会を開き、自国通貨ルーブが15日の外為市場で急落したことから、「インフレの加速とルーブルの急落の両リスクを緩和するため」の緊急措置として、昨年9月に導入した新主要政策金利である資金供給のための1週間物入札レポ金利と資金吸収のための1週間物入札預金金利をいずれも10.5%から一気に17%へ6.5%ポイントも引き上げた。利上げは16日から即日実施された。

中銀は5日前の11日の定例理事会で、1週間物入札レポ金利と1週間物入札預金金利をいずれも9.5%から10.5%へ1%ポイント引き上げることを決めたばかり。これで利上げは3会合連続となる。

また、資金供給のための各種貸出金利についても、オーバーナイト固定金利と非流通性資産を担保とする1日物固定金利も11.5%から18%へ、資金吸収のための各種預金金利についても、1週間物預金の最高入札金利(金融機関が入札可能な上限金利)は10.5%から17%へ、翌日物固定金利は9.5%から16%へ、それぞれ引き上げた。これまで主要政策金利となっていたリファイナンス金利は現行の8.25%のまま据え置かれている。

さらに、中銀はルーブルの流動性を高めるため、金融機関に対し、非市場性資産を担保とした融資や債務保証期間を2-549日間(従来は2-90日間)に延長した債務保証付き融資を主要政策金利に1.75%ポイント上乗せした金利で16日から実施した。一方で、西側による対ロ経済制裁で不足している外貨の流動性も高めるため、来年末まで有効となる12カ月もの外貨レポ入札を週1回ペースで実施するほか、28日もの外貨レポの最高入札可能額を15億ドル(約1800億円)から50億ドル(約5900億円)に拡大した。

ロシア中銀は金融政策決定会合後に発表した声明文で、再利上げに踏み切った理由について、「インフレの加速とルーブルの急落の両リスクが著しく高まるのを抑制するため」としている。前回会合でも、中銀は、「11月から12月初めにかけて、CPI(消費者物価指数)の伸びが加速しており、12月8日時点でのインフレ率は9.4%上昇となったこと、また、インフレ期待の上昇とルーブル安の進行期待がインフレ加速リスクとなっている」と指摘。その上で、「インフレ加速リスクが一段と強まる場合には、利上げを継続する」とし、追加利上げに含みを残していた。

ルーブルは15日、ドルに対し、1ドル=64.45ルーブル、ユーロに対しても1ユーロ=78.87ルーブルと、ルーブルが急落した。いったんは中銀の大幅利上げの発表を受けて、16日午前1時26分時点で、ルーブルは1ドル=61.47ルーブル、1ユーロ=76.5ルーブルと、急反発したが、同日午後遅くには1ドル=72ルーブルと、再び急落しており、1月時点に比べ60%以上も対ドルで下落している。

中銀は次回の金融政策会合を来年1月30日に開く予定。

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ハンガリー中銀、政策金利を据え置き―5会合連続

ハンガリー中央銀行(MNB)は16日の金融理事会(MC)で、政策金利の2週間物預金金利を市場の予想通り、過去最低水準の2.1%のまま据え置いた。据え置きは5会合連続となる。

次回の金融政策決定会合は来年1月27日に開かれる予定。(了)