主な新興国/米国経済ニュース(11月21日)

OECD、今年のロシア経済成長率見通しを1.5%増に下方修正

OECD(経済協力開発機構)は19日に発表した最新の主要国経済見通しで、ロシアの今年の経済成長率を前回5月予想時の2.3%増から1.5%増へ、また、2014年の成長率見通しも3.6%増から2.3%増へといずれも下方修正した。モスクワ・タイムズ(電子版)などが伝えた。

ただ、ロシア経済は2015年に2.9%増と、緩やかながら、ようやく景気が上向き始めると予想している。これは欧州の景気回復に伴って、ロシア国内のインフラ投資や鉱業部門の投資の拡大が寄与するためとしている。

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ロシア通信・マスメディア相、2018年以降にロシア郵便の株式売却を示唆

ロシアのニコライ・ニキフォロフ通信・マスメディア相は18日、国営ロシア郵便が2014年7月以降に株式会社に転換したあと、政府は同社の株式の一部を2018年以降に売却する方向で検討していることを明らかにした。ロシアのプライム通信(電子版)が伝えた。

同相は、「ロシア郵便の株式売却は長期的な視点で検討しており、売却は2018年以降となる。また同時に、株式市場への上場も検討する必要がある」と述べている。地元経済紙ヴェードモスチによると、ロシア郵便の民営化は2段階で実施され、第1段階では1‐2年以内に、機関投資家に株式の一部を売却し、第2段階では5年以内に新規株式公開(IPO)を実施するか、あるいは、特定少数の投資家に対し追加の株式を割り当てるとしている。

ニキフォロフ通信・マスメディア相は、ロシア郵便の株式会社化法案は2013年末までにロシア連邦議会(下院)に提出され、2014年7月以降に株式会社となるとしている。また、同相は民営化後、同社の役員会は銀行事業の開始も検討することになるとしている。

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富士ゼロックス、ベトナムの新工場の稼働を開始―中国工場と分散生産体制へ

富士ゼロックス<4901.T>は19日、ベトナム北部ハイフォンに約90億円を投じて建設中だったデジタルカラー複合機と小型LED(発光ダイオード)プリンターの生産工場がこのほど完成し、操業を開始した。ベトナム通信(電子版)が20日に伝えた。

新工場の生産能力は年間約200万台となるが、これによって、同社は中国工場に生産を一極集中させる必要がなくなる。同社は、声明文で、「分散生産体制の確立によって世界中の顧客に迅速に商品を供給することが可能になる」としている。現在、中国工場では同社の製品の約90%が生産されており、一極集中化している。新工場は1月からベトナムとシンガポールの両国政府が共同運営しているハイフォン市のベトナム・シンガポール工業団地(VSIP)で建設中だった。操業開始時の従業員数は500人となっているが、15年度末までにはフル稼働体制に入るとしている。

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ロシアのルスアル、インドネシアにアルミ精錬所建設へ―投資額最大6千億円

インドネシアのハッタ・ラジャサ経済担当調整相は19日、ロシアのアルミ地金世界最大手UCルスアルがインドネシアの西カリマンタン州に、30億ドル(約3000億円)を投じて、アルミニウム精錬所を建設する計画を明らかにした。地元経済紙ビジネス・インドネシア(電子版)が20日に伝えた。

ルスアルが同州に精錬所を建設するのは、同州がアルミニウムとアルミナの原料であるボーキサイトの一大生産拠点となっているため。また、同相によると、精錬所の建設は近いうちに開始され、ルスアルの投資額も最終的には60億ドル(約6000億円)の規模に達するとしている。ルスアルは建設にあたり、インドネシア国営ニッケル生産大手アンタムとの提携を模索しているという。

同相は、住友化学<4005.T>や三井アルミニウム、三菱商事<8058.T>など日系企業12社とのアルミ精錬合弁大手アサハン・アルミニウムと、ルスアルのインドネシアの精錬所を合わせると、インドネシアは世界最大のアルミニウム生産国としての地位を確立することが可能になるとしている。

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米インターネット大手ヤフー、自社株買い枠を5000億円拡大へ

米インターネット大手ヤフー<YHOO>は19日、昨年5月から開始した自社株買いの規模を50億ドル(約5000億円)上積みして計100億ドル(約1兆円)と、2倍増に拡大する方針を明らかにした。この発表を受けて、同社の株価は19日、0.99%安の34.63ドルで引けた後の時間外取引で、19日終値に対し2%以上上昇した。米東部時間20日午前9時53分時点では2.43%高の35.47ドルと一段高となっている。

また、同社は2018年満期の5年債を10億ドル(約1000億円)相当発行し、調達した資金のうち、約2億ドル(約200億円)を自社株買いに充当することも明らかにしている。当初の50億ドルの自社株買い枠については、すでに大半が消化されており、3億2400万ドル(約324億円)相当分が未消化として残っている。

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米JPモルガン、違法MBS販売の和解金1.3兆円の大半が課税控除か

米金融大手JPモルガン・チェース<JPM>は19日、米司法省など関係当局や投資家に対し、同行が2005-2007年にサブプライム住宅ローン債権を裏付けに組成したMBS(不動産担保証券)の違法販売に関し、130億ドル(約1.3兆円)の和解金を支払うことで正式に合意したが、その大半は課税控除として扱われ、同行の業績には大きな影響は及ばない可能性が出てきた。米経済専門オンラインメディア、CNNマネーが伝えた。

米シンクタンクのタックス・ポリシー・センター(税政策センター)の客員研究員で、金融機関の税金問題を専門としている弁護士のスティーブ・ローゼンタール氏によると、米国では1913年以降、補償や損害賠償などは企業会計上の通常必要経費として課税控除の対象となる一方で、連邦政府に納める罰金は対象外となるという。JPモルガンの場合は、130億ドルのうち、20億ドル(約2000億円)は民事上の罰金として支払わなければならず、課税控除の対象にはならないが、それ以外についてはあいまいで、罰金を除けば課税控除の対象となる可能性があると見られている。

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ブラジル財務省、ペトロブラスと燃料価格調整制度めぐり対立続く

ブラジル政府は20日、ガソリンとディーゼルの国内販売価格の年内引き上げと、来年から燃料価格を自動的に調整する制度の導入を検討する国営石油大手ペトロブラスと政府の会合を当初予定の22日から28日へ延期することを決めた。地元紙オ・エスタド・ジ・サンパウロ紙(電子版)などが伝えた。

ペトロブラスは燃料価格の年内引き上げと燃料価格調整制度の導入を政府に求めているが、ギド・マンテガ財務相は新制度を導入すれば、インフレ上昇を抑制できなくなる恐れがあるとして、前回10月25日の会合でも難色を示し、制度の再検討を求めている。同制度は燃料価格を為替相場や国際市況価格の変動に合わせるというもの。

また、マンテガ財務相は同社のグラッサ・フォスター総裁が10月25日に発表した7-9月期(第3四半期)決算で、燃料価格調整制度の創設を政府に提案していることを明らかにしたが、政府が承認する前に公表したことに対し、強い不快感を示しており、両者の協議は難航している。 (了)