主な新興国/米国経済ニュース(10月3日)

ロシア代金決済サービス最大手キウィ、売り出し価格は30.5ドル

今年5月に米ナスダック店頭市場に新規上場したロシア代金支払い決済サービス最大手キウィは、浮動株(市場で取引される株式の総数)比率を高めて株価の急激な変動を防ぐため、約820万株の発行済み株式を1株30.5ドル(約3000円)で売り出すことを明らかにした。モスクワ・タイムズ(電子版)が2日に伝えた。

同社は9月に、820万株を売り出す計画を明らかにしていたが、売り出し価格は未定だった。売り出しの引き受け幹事はスイス金融大手クレディ・スイスで、申し込みは4日に締め切られる。この売り出し後、キウィの主要株主であるロシアのインターネット大手メールと三井物産<8031.T>の持ち株比率が低下すると見られている。

キウィは、5月にナスダック店頭市場で発行済み株式の24%に相当する1250万株を1株当たり17ドル(約1670円)で売り出し、2億1500万ドル(約210億円)の資金を調達した。同社の株価は1日、前日比19.19%高の37.26ドルで引けている。

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ルーマニア建設資材大手アデプラスト、今月IPOで約20億円調達へ

ルーマニア建設資材大手アデプラスト(AdePlast)は遅くても今月15日までに、新規株式公開(IPO)を実施して、発行済み株式の33.3%に相当する1650万株を売却し、1300万-1500万ユーロ(約17億-20億円)の資金を調達する計画だ。ルーマニアでの民間企業によるIPOは5年ぶり。オンラインメディアのルーマニア・ビジネス・インサイダーが1日に伝えた。

IPOの主幹事社は金融最大手ルーマニア商業銀行(BCR)で、調達した資金は新規の設備投資や事業拡大に充てられる。同社の2012年の売上高は前年比29%増となっており、純利益も360万ユーロ(約5億円)となっている。

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インドネシア8月貿易収支、5カ月ぶり黒字転換―ルピア高に寄与

インドネシアの8月の貿易収支が5カ月ぶりに黒字に転換した。同国の貿易赤字の拡大は自国通貨ルピアの下落(年初来20%安)要因となっており、これまで政府はルピア安阻止のためのさまざまな対策を講じてきていたが、ようやく、その効果が現れた格好だ。ルピアは一時、1ドル=1万1593ルピアのドル安・ルピア高となった。ジャカルタ・グローブ(電子版)が2日に伝えた。

インドネシア中央統計局(PBS)が2日に発表した8月の同国の貿易収支は、国内の消費と投資の低迷による輸入の伸びの鈍化が寄与して、1億3000万ドル(約130億円)の黒字となった。前月(7月)は23億ドル(約2300億円)の赤字だった。ただ、1-8月累計ではまだ55億4000万ドル(約5400億円)の赤字には変わりはない。8月の輸出額は前年比6.3%減(前月比13%減)の130億1600万ドル(約1.3兆円)、輸入は同5.7%減(25%減)の130億0300万ドル(約1.3兆円)だった。

5カ月ぶりに経常黒字に転換したことについて、国営ダナレクサ証券傘下のダナレクサ・リサーチ・インスティチュートのチーフ・エコノミスト、プルバヤ・ユディ・サデワ氏は、「このニュースは貿易統計の結果を注視していた市場の緊張を和らげ、ルピア相場にとっては一時的でも明るい材料だ」と述べている。ただ、同氏は、「貿易黒字の内容を見ると、輸出が堅調になったわけではなく、輸入全体が弱まったのが主な要因で、これはインドネシア経済が減速していることを意味する」と指摘している。

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独風力発電大手エネルコ、ベトナム・ソクチャン省の風力発電計画支援へ

ドイツ風力発電用タービン製造大手エネルコン・インダストリーズはこのほど、ベトナム・メコンデルタ沿岸のソクチャン省の風力発電所建設予定地を訪問し、同省人民委員会に対し、風力発電所建設に必要となる資金や発電装置の供給で支援する意向を明らかにした。オンライン・ニュースメディア「ベトナム・インベストメント・レビュー」(電子版)が2日に伝えた。

この風力発電所プロジェクトの建設費用は10億ユーロ(約1320億円)で、完成後の発電出力は260万キロワットとなる。同社は現地視察後、ソクチャン省は沿岸部にあり風力発電所の建設に適した環境条件があると指摘している。

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米小売り大手ウォルグリーン、6-8月期純利益86%増―1株利益予想上回る

米小売り大手ウォルグリーン<WAG>が1日に発表した2013年度第4四半期(6-8月)決算は、純利益が前年比86%増の6億5700万ドル(約640億円)、1株当たり利益(希薄化後)も同77%増の69セントとなった。また、調整後1株当たり利益は同16%増の73セントとなり、アナリスト予想の72セントを上回った。

一方、売上高は前年比5.1%増の179億ドル(約1兆7540億円)となり、アナリスト予想の179億6000万ドル(約1兆7600億円)をやや下回った。昨年との比較が可能な既存店ベースでは前年比4.6%増となった。同社によると、純利益が急増したのは主に、薬局部門の販売が急増(処方せん薬販売は前年比6.1%増、売り上げ全体の64%占める)したことや、経費節減効果が寄与したとしている。同社の株価は1日、4.54%高の56.24ドルと急騰した。

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米グーグル、EUとネット検索の競争妨害回避で合意―制裁金免れる公算

米インターネット検索大手グーグル<GOOG>は、EU(欧州連合)との欧州競争法(独占禁止法)違反をめぐる協議で、焦点となっていたネット検索での競争妨害行為の回避措置として、自社のウェブサイトでネット検索の結果を表示する際に、マイクロソフト<MSFT>やエクスペディア<EXPE>など同業他社へのリンクもロゴを使うなどで従来よりも明確に分かるようにし、ダイナミックテキストによる情報とコンテンツの表示も追加することでEUと合意に達した。米経済専門オンラインメディア、CNNマネーなどが1日に伝えた。

これによって、グーグルは3年間にわたったEUとの協議に終止符を打ち、懸念されたEUによる数十億ドル(数千億円)もの巨額の制裁金の支払いを免れる公算が高まった。EUは1日に発表した声明文で、「グーグルからのネット検索結果の表示方法に関する修正提案を歓迎する」と述べ、EUのホアキン・アルムニア欧州副委員長兼競争担当委員も欧州議会での演説で、「グーグルの新提案は最善の選択だと思う」と指摘している。

ただ、EU当局はグーグルがこの合意を守ることができなかった場合には、全世界の売り上げの10%を制裁金として課すため、グーグルは依然として厳しい状況にある。実際、マイクロソフトは今年初め、EUとの合意違反で5億6100万ユーロ(約740億円)の制裁金の支払いを命じられている。

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S&P、ブラジル油・ガスOGXを最低格付けに下げ―債務再構築へ

米信用格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は2日、ブラジルの大富豪エイキ・バチスタ氏が率いる石油・ガス生産会社OGXペトロレオが1日、経営再建の途上にあることを理由に、2022年償還の社債の利払いを拒否した事態を受けて、OGXの国際的スケールによる信用格付けを「CCC-」から最低格付けの「D」へ引き下げた。

また、OGXの金融子会社OGXオーストラリアが発行した2022年償還の優先社債格付けも「CCC-」から「D」へ、2018年償還の優先社債格付けも「CCC-」から「C」へ引き下げた。

S&Pは会社格付けの引き下げ理由について、「OGXは1日に2022年償還の10億6000万ドル(約1040億円)の社債の利払い期日を迎えたが、予定通り4500万ドル(約44億円)の利払いを行わなかったため」としている。

また、S&Pのアナリストのレナータ・ロトフィ氏は、「S&Pが猶予期間と定める5営業日以内に利払いが行われるのは困難で、これはデフォルト(債務不履行)が広範囲に及ぶことを意味する」とした。その上で、同氏は、「OGXのキャッシュフローは実質ゼロで、資金繰りはタイトなことから、OGXは債務の再構築が必要な状況になる」と指摘している。また、同氏は、2018年償還の社債の利払いについても「支払い期日の12月になっても利払いは行われないと確信している」と述べている。

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ポーランド中銀、政策金利を2.5%に据え置き―年末まで変えず

ポーランド中銀は2日の金融政策委員会(RPP)で、主要政策金利の7日物レファレンス金利を市場の予想通り、現行の過去最低水準の2.5%を維持することを決めた。また、中銀は他のロンバート金利と預金金利、再割引金利もそれぞれ4%、1%、2.75%のまま据え置いた。

7日物レファレンス金利は昨年11月の会合で3年5カ月ぶりに利下げに転換して以降、7月の会合まで8回連続して引き下げ、下げ幅も合計で2.25%ポイントに達したが、それを最後に政策金利は変えていない。

中銀は7月の政策決定会合後に発表した声明文で、「今回の利下げ決定で利下げキャンペーンを終わらせる」と述べ、今回が最後の利下げになるとしたが、前回9月の会合後に発表された声明文でも、今年末まで政策金利を据え置く方針を改めて強調している。

今回発表された声明文でも中銀は、「今後数四半期は、緩やかな景気回復が続く可能性が高い。インフレ圧力も引き続き抑制される」とした上で、「政策金利は少なくとも今年末まで据え置かれるべきと考える。それは中期的にインフレ目標の達成に寄与する」と述べている。

次回の金融政策決定会合は11月5-6日に開かれる予定。(了)