元特捜部主任検事の被疑者ノート(52) 厚労省事件に対する検証が始まる 下手な取調べってどんなもの?

(ペイレスイメージズ/アフロ)

~達観編(1)

勾留20日目(続)

【取調べ官交代】

「検事調べや。すぐに準備してくれるか」

中村孝検事の取調べを終え、午後3時すぎに自殺防止房に戻ると、ほとんど間を置かず、すぐに刑務官が迎えにやってきた。

――中村検事の方で、何か言い忘れたことや聞き忘れたことでもあったのだろうか

2名の刑務官に挟まれて廊下を歩き、5舎3階から事務棟2階に移動し、「失礼します」と言っていつもの9号室に入った。

驚いたことに、そこにいたのは中村検事ではなかった。

この日の午前中に面会室で面会し、懲戒処分の告知を受けた最高検の三浦守検事だった。

この記事は有料です。
元特捜部主任検事の被疑者ノートの定期購読をお申し込みください。

定期購読のお申し込み

商品名

元特捜部主任検事の被疑者ノートサンプル記事

前田恒彦

価格

月額1,080円(初月無料)

月3回程度

15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

注意事項
  • 購入後も記事の提供を中止させていただく場合があります。

    注意事項」を必ずお読みいただき同意のうえ、ご購入ください。

  • 購入後に記事が表示されない場合はページを再度読み込んでください。

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信。唎酒師、日本酒品質鑑定士でもある。

Yahoo!ニュース個人編集部ピックアップ