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『M-1グランプリ2023』で立川志らくに代わる新審査員は誰なのか?

ラリー遠田作家・お笑い評論家
(提供:イメージマート)

今年の『M-1グランプリ2023』の審査員は、12月17日に放送される『超お宝映像で振り返る!M-1衝撃の瞬間SP』(ABCテレビ・テレビ朝日系)で正式に発表されるそうです。

それに先立って、昨年まで審査員を務めていた立川志らくさんが、今年は審査員をやらないということが明かされました。そこで話題になっているのが、次の審査員が誰になるのか、ということです。(以下、芸人名は敬称略)

近年のM-1審査員の顔ぶれを振り返ると、ほとんどのメンバーは固定されていて、入れ替わるのは1~2人程度、というのが続いていました。2022年には前年までのオール巨人、上沼恵美子の代わりに博多大吉、山田邦子が加わりました。

上沼に代わって同じ女性芸人である山田が入った、ということを踏まえると、志らくの代わりに入るのも落語家である可能性が高いかもしれません。

2001年のスタート当初から、M-1審査員には落語家枠がありました。2001年には春風亭小朝、2002年には立川談志が審査員を務めていました。谷良一著『M-1はじめました。』(東洋経済新報社)によると、落語に強い朝日放送の市川寿憲氏が交渉して実現させたそうです。

その後も、毎年ではないものの、2004年、2017年には春風亭小朝が、2018~2022年には立川志らくが落語家として審査員を務めてきました。落語家をたびたび審査員に起用しているのは、漫才の専門家以外の笑いのプロフェッショナルの視点も審査に加えたい、という演出意図があるのでしょう。

では、志らくの次の審査員は誰になるのか。ずばり、私の予想を書きましょう。

本命:春風亭小朝

対抗:渡辺正行、高田文夫

大穴:神田伯山

面白みのない予想で申し訳ないのですが、すでに審査員を経験している人が返り咲くのが最も無難な気がします。そう考えると実質的に小朝の一択です。

はっきり言うと、落語家で志らく、小朝以外の選択肢がほとんど思いつきません。ある程度の人気と知名度と実績に加えて、番組を盛り上げる気の利いたコメントをするスキルも求められるとなると、落語界には該当者がなかなか見当たりません。

条件だけで無理矢理絞り込むと、立川志の輔、春風亭昇太、桂文枝、桂文珍ぐらいか。しかし、どの人も今さらここに出てくる姿が想像できない。

小朝の次に無難なのは渡辺正行の返り咲きでしょう。落語家ではないけれど漫才師でもないので「非漫才師枠」と考えると条件は満たしています。

それ以外で唯一ありそうなのは高田文夫かなと思いました。レジェンド放送作家であり、東京の笑いのキーマンであり、ついでに落語家でもある。M-1審査員の「格」に見合う数少ない大物です。

サプライズ人事があるとすれば神田伯山でしょうか。落語家ではないが講談師という伝統芸能枠。人気と実力は申し分ない。直感的には「まだちょっと若いかな」と思うのですが、40歳だからそんなに若くもないか。

個人的には、新しい審査員として山田邦子が発表されたときに「なるほど、そう来たか!」という驚きがありました。今回もそんな意外性のある人選を期待しています。

作家・お笑い評論家

テレビ番組制作会社勤務を経て作家・お笑い評論家に。テレビ・お笑いに関する取材、執筆、イベント主催など、多岐にわたる活動を行っている。主な著書に『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと『めちゃイケ』の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』(イースト新書)、『逆襲する山里亮太』(双葉社)、『なぜ、とんねるずとダウンタウンは仲が悪いと言われるのか?』(コア新書)、『この芸人を見よ! 1・2』(サイゾー)、『M-1戦国史』(メディアファクトリー新書)がある。マンガ『イロモンガール』(白泉社)では原作を担当した。

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