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STARTO ENTERTAINMENT 正しく商標登録出願

栗原潔弁理士 知財コンサルタント 金沢工業大学客員教授
出典:商願2023-132471公報

少し前の記事で、旧ジャニーズのSMILE-UP.社が社名発表と同日に商標登録出願を行うという(致命的ではないものの)あまり好ましくないプラクティスを行っていたことに触れました。商標登録出願の先後願の判断は日付単位なので、このようなことを行うと、発表を見た第三者が同日に勝手出願を行うと同日出願の扱いになってしまい、後々面倒なことになり得ます(関連動画)。

一方、タレントマネジメント会社の方のSTARTO ENTERTAIMENTの方ですが、新社名発表日の2023年12月8日より前の11月29日付けで出願されていました(タイトル画像参照)。合わせて、STARTO LINE ACADEMYという商標も出願されていました(かつての「ジュニア」に相当する商標でしょうか?)。指定商品役務は小売りを含む広範なものになっています。出願人の名称は「エージェント準備株式会社」となっていますが、これは、株式会社STARTO ENTERTAIMENTの旧社名であり、新社名発表日に、「エージェント準備」から「STARTO」への社名変更が行われています。「エージェント準備株式会社」を出願人とする商標登録出願はこの2件だけです。

一般に、商標登録出願のタイミングが早すぎる場合、発表前に公開公報で商標の内容がネタバレしてしまうリスクが生じます。そのため、発表の前日(または、せいぜい数日前)に出願を行うことがベストプラクティスです。

今回のケースで言うと、12月8日の発表で11月29日の出願はちょっと早すぎる感があります。実際、この出願は発表日の前日の12月7日に公報が発行されてしまっています(タイトル画像参照)。しかし、この公報を見て、「エージェント準備株式会社」は旧ジャニーズのタレントマネジメント会社の仮名称だろう、つまり、ジャニーズ新社名はSTARTO ENTERTAINMENTにちがいないと気が付く人はまずいないでしょうから結果的に問題はなかったことになります。

弁理士 知財コンサルタント 金沢工業大学客員教授

日本IBM ガートナージャパンを経て2005年より現職、弁理士業務と知財/先進ITのコンサルティング業務に従事 『ライフサイクル・イノベーション』等ビジネス系書籍の翻訳経験多数 スタートアップ企業や個人発明家の方を中心にIT関連特許・商標登録出願のご相談に対応しています お仕事のお問い合わせ・ご依頼は http://www.techvisor.jp/blog/contact または info[at]techvisor.jp から 【お知らせ】YouTube「弁理士栗原潔の知財情報チャンネル」で知財の入門情報発信中です

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