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日銀短観、大企業製造業DIは3期連続で改善

久保田博幸金融アナリスト
(写真:イメージマート)

 日銀が13日発表した12月の全国企業短期経済観測調査(日銀短観)では、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、前回の9月調査のプラス9から3ポイント改善してプラス12となった。3期連続での改善となる。ただし、大企業製造業の先行きについては4ポイントのマイナスとなっており、悪化を見込んでいる。

 業種別でみると、「自動車」はプラス28となり、前回から13ポイントの改善に。これは2014年3月以来の高水準となった模様。

 国内主要産業のひとつとなる自動車生産の回復は鉄鋼(5ポイント改善)や非鉄金属(15ポイント改善)、はん用機械(10ポイント改善)、電気機械(6ポイント改善)などの業種の景況感も上向かせた。

 大企業非製造業の業況判断指数(DI)は前回から3ポイント改善してプラス30となった。先行きについては6ポイントのマイナスとなっており、悪化を見込んでいる。

 業種別でみると、「宿泊・飲食サービス」はプラス51と前回から7ポイント改善しており、プラス51というのは2004年3月の調査開始以来最高となった模様。インバウンド需要にも支えられた格好に。

 全規模合計の物価全般の見通しは1年後が2.4%、3年後が2.2%、5年後が2.1%といずれも2%を上回っている。

金融アナリスト

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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