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23か月ぶりの貿易黒字

久保田博幸金融アナリスト
(写真:アフロ)

 財務省が20日に発表した6月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は430億円の黒字となった。黒字は2021年7月以来23か月ぶりとなる。

 輸出は自動車、建設用・鉱山用機械等が増加し、対前年同月比1.5%の増加。また、輸入は原粗油、石炭等が減少し、12.9%の減少となった。

「令和5年6月分貿易統計(速報)の概要」(財務省)

https://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/gaiyo2023_06.pdf

 WTI原油先物価格は昨年6月に1バレル100ドル台となっていたが、今年6月は70ドル近辺となるなど原油価格は下落していた。

 原粗油は36.2%減の7399億円、液化天然ガス(LNG)が33.2%減の3943億円となったことで、輸入額を押し下げた。

 それに対し、輸出は8兆7441億円で前年同月比で1.5%伸びていた。自動車の寄与度が特に高くなっていた。自動車は半導体不足の解消による生産拡大が寄与していたとみられる。

金融アナリスト

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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