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5月の東京都区部CPIは前年同月比で1.9%の上昇

久保田博幸金融アナリスト
(写真:アフロ)

 総務省が31日発表した5月の東京都区部の消費者物価指数は変動の大きい生鮮食品を除く総合が106.7と前年同月比で1.9%の上昇となった。

「東京都区部の消費者物価指数」 https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/kubu.pdf

 伸び率は4月の1.6%から拡大した。これは再生可能エネルギーの普及のための費用として電気料金に上乗せされている「再エネ賦課金」が引き上げられたことなどが要因となった。

 「電気代」は前年同月比で13.1%上昇し、去年1月以来、1年4か月ぶりにプラスに転じた。

 政府が物価高対策として進めてきた電気代やガス代を補助する事業は5月使用分で終了する。このため、6月以降は光熱費の上昇が加速することが予想される。また円安の影響も出てくることが予想される。

 4月の東京都区部の消費者物価指数(除く生鮮)は前年同月比で1.6%の上昇となり、伸び率は3月の2.4%から大きく縮小していた。

 これは2024年度より高校の授業料助成の所得制限を撤廃し実質無償化したことが主要因とされる。

 全国となるとかなり希薄化されるため、4月の全国消費者物価指数(除く生鮮)は前年同月比で2.2%の上昇となっていた。

金融アナリスト

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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