豊島将之竜王(31)に藤井聡太三冠(19)が挑戦する第34期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)は第2局までを終え、藤井三冠が2勝0敗とリードしている。第3局は10月30、31日に福島県いわき市「雨情の宿 新つた」で行われる。

 藤井三冠(王位・叡王・棋聖)は本局に勝てばあと1勝で最年少四冠に手が届く。豊島竜王にとっても逆転防衛のきっかけにできるかどうか、シリーズの流れを決める大一番だ。

 データを基に勝敗と展開を予想してみた。

<竜王戦七番勝負これまでの結果と今後の日程>

第1局 10月8、9日 東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」

藤井三冠(先手)勝ち

第2局 10月22、23日 京都府京都市「総本山仁和寺」

藤井三冠(後手)勝ち

第3局 10月30、31日 福島県いわき市「雨情の宿 新つた」

第4局 11月12、13日 山口県宇部市「ANAクラウンプラザホテル宇部」

第5局 11月26、27日 岡山県倉敷市「円通寺」

第6局 12月4、5日 鹿児島県指宿市「指宿白水館」

第7局 12月17、18日 山梨県甲府市「常磐ホテル」

データからは藤井三冠が断然優位

<豊島竜王の最近10局>

9月17日 順位戦A級

対羽生善治九段 ○

9月23日 ALSOK杯王将戦リーグ

対広瀬章人八段 ●

9月27日 棋王戦本戦

対菅井竜也八段 ○

9月30日 ALSOK杯王将戦リーグ

対糸谷哲郎八段 ○

10月8、9日 竜王戦七番勝負第1局

対藤井三冠 ●

10月13日 ALSOK杯王将戦リーグ

対羽生九段 ●

10月16日 将棋日本シリーズ準決勝

対渡辺明名人 ○

10月19日 順位戦A級

対永瀬拓矢王座 ○

10月22、23日 竜王戦七番勝負第2局

対藤井三冠 ●

10月26日 ALSOK杯王将戦リーグ

対永瀬王座 ○

<藤井三冠の最近10局>(相手の肩書は対局当時・放映前のテレビ対局を除く)

9月13日 叡王戦五番勝負第5局

対豊島叡王 ○

9月17日 棋王戦本戦

対斎藤慎太郎八段 ●

9月20日 順位戦B級1組

対木村一基九段 ○

9月25日 将棋日本シリーズ2回戦

対千田翔太七段 ○

9月27日 ALSOK杯王将戦リーグ

対糸谷哲郎八段 ○

9月30日 順位戦B級1組

対横山泰明七段 ○

10月4日 ALSOK杯王将戦リーグ

対広瀬章人八段 ○

10月8、9日 竜王戦七番勝負第1局

対豊島竜王 ○

10月19日 順位戦B級1組

対郷田真隆九段 ○

10月22、23日 竜王戦七番勝負第2局

対豊島竜王 ○

 豊島竜王の直近10局は6勝4敗。トップ棋士ばかりと対局が続き絶好調とはいえないが、直近も永瀬王座に苦しい将棋を懸命の粘りで逆転勝ちするなど闘志はいささかも衰えていない。

 いっぽう藤井三冠の直近10局は9勝1敗と相変わらずの好調ぶりで不安材料は見当たらない。豊島竜王との直接対決も6連敗スタートから通算10勝9敗とついに勝ち越した。第3局も有利といわれる先手番で、データを見る限り藤井三冠の優位は不動に思われる。

 ただし人間対人間の勝負はちょっとしたきっかけで流れが変わることも少なくない。豊島竜王は逆転防衛の秘策を練っていることだろう。

戦型は相掛かり本命、豊島竜王が趣向の可能性も

 最近の両者の作戦傾向から戦型は第1局、第2局と同じく相掛かりの可能性が高いが、ここまで結果の出ていない後手の豊島竜王が変化し、横歩取りなど力戦型に進むこともあると見る。

 第3局を藤井三冠が制すれば最年少四冠の可能性は非常に高くなる。しかし豊島竜王が後手番の不利を跳ね返して勝つと、次の第4局は先手番ということもあって七番勝負はいっぺんに混戦模様となるだろう。