激戦必至!永瀬王座と久保九段の王座戦最終局――第68期王座戦五番勝負第5局予想

2勝2敗で迎える決着局も熱戦になることは間違いない(写真:アフロ)

 永瀬拓矢王座(28)に久保利明九段(45)が挑む第68期王座戦(日本経済新聞社主催)五番勝負は第4局まで終え2勝2敗のタイスコア。最終第5局は10月14日、山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われる。

 過去の対戦データと両者の調子を基に勝敗と展開を予想してみた。

<王座戦五番勝負日程とこれまでの結果>

第1局 9月3日 神奈川県秦野市「元湯陣屋」

永瀬王座(先手)勝ち

第2局 9月9日 京都府京都市「ウエスティン都ホテル京都」

久保九段(先手)勝ち

第3局 9月24日 宮城県仙台市「仙台ロイヤルパークホテル」

永瀬王座(先手)勝ち

第4局 10月6日 兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」

久保九段(先手)勝ち

第5局 10月14日 山梨県甲府市「常磐ホテル」

調子からは永瀬王座やや有利か

<永瀬王座の最近10局>※未放映のテレビ対局を除く

9月6日 叡王戦七番勝負第8局

対豊島将之竜王 ●

9月9日 王座戦五番勝負第2局

対久保九段 ●

9月17日 順位戦B級1組

対千田翔太七段 ○

9月21日 叡王戦七番勝負第9局

対豊島竜王 ●

9月24日 王座戦五番勝負第3局

対久保九段 ○

10月1日 棋王戦本戦

対飯島栄治七段 ○

10月4日 将棋日本シリーズ準決勝

対斎藤慎太郎八段 ○

10月6日 王座戦五番勝負第4局

対久保九段 ●

10月8日 順位戦B級1組

対郷田真隆九段 ○

10月11日 王将戦リーグ

対佐藤天彦九段 ○

<久保九段の最近10局>※相手の肩書は対局当時。未放映のテレビ対局を除く

8月20日 王将戦2次予選

対永瀬二冠 ●

8月27日 順位戦B級1組

対丸山九段 ○

8月29日 将棋日本シリーズ

対永瀬二冠 ●

9月3日 王座戦五番勝負第1局

対永瀬王座 ●

9月6日 王位戦予選

対池永天志四段 ●

9月9日 王座戦五番勝負第2局

対永瀬王座 ○

9月17日 順位戦B級1組

対郷田真隆九段 ●

9月24日 王座戦五番勝負第3局

対永瀬王座 ●

9月28日 棋王戦本戦

対屋敷伸之九段 ○

10月6日 王座戦五番勝負第4局

対永瀬王座 ○

 永瀬王座は最近10局の成績が6勝4敗、絶好調だった五番勝負前と比べるとペースダウンしている。

 並行して戦っていた叡王戦七番勝負で豊島竜王の挑戦を受け、3勝4敗(2持将棋、1千日手)とかつてない長丁場を戦い失冠、ここにきて疲れが出る不安もある。

 それでも将棋日本シリーズ決勝進出、順位戦B級1組でもただひとり6戦全勝と調子を落としている感じはしない。

 対する久保九段は最近10局4勝6敗と負け越し。この王座戦では不屈の粘りを見せているので気力は充実していると思われるが、他棋戦での成績を加味すると永瀬王座には一歩遅れをとっている。

 調子の比較では永瀬王座やや有利と見る。

最終局は振り駒がカギに

 両者の直接対決は過去9局あって永瀬王座の6勝3敗。そのうち8局は永瀬王座の居飛車に久保九段の振り飛車という対抗形になっている。

 本シリーズのこれまで4局はすべて先手番が勝っており、あらためて先後を決める第5局は先手番が主導権を握る可能性が高く、振り駒が勝負に大きく影響しそうだ。

 永瀬王座先手なら後手久保九段は四間飛車か三間飛車。久保九段先手なら主導権の取りやすいゴキゲン中飛車を予想する。

 いずれにしても永瀬王座が居飛車穴熊を中心とした持久戦策を用いる可能性が高く、中終盤の長い熱戦になることは間違いないだろう。