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プロ野球全体で進む世代交代、近年最強の引退打線は2012年

小中翔太スポーツライター/算数好きの野球少年

史上稀に見る混戦となったセリーグの優勝争いも事実上ヤクルト、巨人の2チームに絞られ、ドラフトまで1ヶ月を切ったこの時期、今年も”引退”という文字を目にすることが増えてきた。引退する選手が特に多いのは世代交代が急務だった中日。32年間現役を続けたレジェンド・山本昌に2000本安打を達成した谷繁元信、小笠原道大、和田浩一らがユニフォームを脱いだ。今年引退する選手で打線を組むとすると綺麗には埋まらないが

1.(右)森本稀哲

2.(二)平野恵一

3.(一)小笠原道大

4.

5.(左)和田浩一

6.(中)谷佳知

7.

8.(捕)谷繁元信

が一例。もしこの打線を組んだら何点取れるのか。各選手のキャリアハイの成績を基にRC27(その選手1人で打線を組んだら何点取れるか)の平均値を算出すると7.53点。今年は引退する好投手も多くローテーションは

山本昌 17勝5敗 2.05

西口文也 17勝 5敗 2.77

斎藤隆 13勝5敗 2.94

朝倉健太 13勝6敗 2.79

高橋尚成 14勝4敗 2.75

木佐貫洋 12勝9敗 3.09

援護点は十分で先発陣には2桁勝てる投手が6枚揃う。投打に充実のチームだ。

ちなみに昨季引退した選手で打線を組むと

1.(中)坪井智哉

2.(遊)金子誠

3.(右)稲葉篤紀

4.

5.(一)GG佐藤

6.(捕)里崎智也

7.(左)赤田将吾

8.(二)石井義人

こちらは相手バッテリーが嫌がるしつこさ、しぶとさを持つ選手が多く玄人好みの渋い打線となった。全員が全盛期の働きをすれば予想される平均得点は6.09点と攻撃力も高い。

また、近年で間違いなく最強だったのは2012年

1.(遊)石井琢朗

2.(右)福地寿樹

3.(左)金本知憲

4.(中)松井秀喜

5.(三)小久保裕紀

6.(捕)城島健司

7.(二)今岡誠

8.(一)北川博敏

オールスター級の選手が下位まで並び石井、福地の1、2番だけで81盗塁を決め3〜6番の中軸で167本塁打。1試合当たりの平均得点は8点を超える。ほぼ毎回得点に近いという凄まじい攻撃力を誇る打線は年間で1153点を挙げシーズン得点記録を約200点も更新することになる。

90年代から2000年代にかけての名選手達が続々と引退を表明し、プロ野球全体での世代交代が進んでいる。

スポーツライター/算数好きの野球少年

1988年1月19日大阪府生まれ、京都府宮津市育ち。大学野球連盟の学生委員や独立リーグのインターン、女子プロ野球の記録員を経験。野球専門誌「Baseball Times」にて阪神タイガースを担当し、スポーツナビや高校野球ドットコムにも寄稿する。セイバーメトリクスに興味津々。

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