グーグルがアプリストアの手数料15%に減額、フェイスブックはクリエーター向け配信・出版ツール準備中
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]グーグルがアプリストアの開発者手数料を15%に減額、アップルに追随
米グーグルは3月16日、アプリ配信サービス「Google Play」で開発者から徴収している手数料を減額すると明らかにした。
2021年7月1日からすべての開発者を対象に、年間売上高が100万ドル(1億900万円)に達するまで手数料を15%にする。100万ドルに達した後は通常の30%にするという。21年1月から中小開発者の手数料を引き下げた米アップルに追随する格好だ。
ただ、アップルは対象を年間売上高100万ドル以下の開発者に限定しており、グーグルの対応はいくらか開発者に有利だと米ウォール・ストリート・ジャーナルは報じている。
グーグルの製品管理部門のサミール・サマット副社長によると、この措置により99%の開発者の手数料が半減するという。
[2]フェイスブック、クリエーター向けの配信・出版ツールを準備中
米フェイスブックがクリエーター向けのコンテンツ配信・出版ツールを準備中だと、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などが3月16日に報じた。
ウェブサイトを構築したり、ニューズレター(メールマガジン)を配信したり、サブスクリプション(定期購読)課金したりできるようになるという。
WSJによると、ソーシャルメディア企業は自社プラットフォームに利用者を引きつけるためインフルエンサーの獲得に注力している。
米ツイッターは2021年2月に開いたアナリスト向け説明会で、23年までに売上高を倍増させることなどを柱とする経営計画を発表。サブスクリプション課金やチップ制などの新たな仕組みを公表した。
これに先立ちツイッターはメールマガジン配信プラットフォームを手掛けるオランダ企業レビュー・ホールディングを買収した。
フェイスブック傘下の「インスタグラム」や米スナップの「スナップチャット」、中国・北京字節跳動科技(バイトダンス)の「TikTok」はいずれも動画クリエーターに対する報酬の仕組みを準備しているという。
[3]ウーバー、英国の運転手を「労働者」に区分 最低賃金保障
ウーバーテクノロジーズは3月16日、英国内で配車サービスに携わる運転手を「労働者」として扱うと明らかにした。
同17日付で同国で働く約7万人の運転手を英国雇用法に基づく労働者に区分し、最低賃金を保障する。休暇手当や年金への加入機会も与える。
英国では元運転手らが待遇改善を求めて同社を提訴し、2016年に勝訴した。
ウーバーは「運転手らは自営の請負業者であり、当社の役割は乗客と運転手をアプリを介してつなげる仲介者」と主張し上訴したが、英最高裁判事は21年2月19日、全会一致で下級審の判断を支持した。
ウーバーは今回、米証券取引委員会に提出した臨時報告書(FORM8-K)で、英国における「労働者(Worker)」は同国雇用法固有の区分で「従業員(Employee)」とは異なると説明。税制面で「自営業者」として扱われるほか、働く時間や場所を選べるなど自由度が高いとしている。