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インスタやツイッター、TikTokが盗難アカウント無効、米紙「アマゾンCEO退任後も大きな変化なし」

小久保重信ニューズフロントLLPパートナー
(写真:ロイター/アフロ)

 今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース2本をダイジェストで

[1]インスタグラムやツイッター、TikTokが数百件の盗難アカウントを無効に

 米インスタグラムが2月4日、米ツイッターや中国発の動画投稿アプリ「TikTok」などと協力して数百件の盗難アカウントを無効にしたと、米ニューヨーク・タイムズロイターが同日に報じた。

 数カ月間に及んだインスタグラムの調査で問題のアカウントを割り出した。「@miracle」や「@food」「@B」といった短いアカウント名は人気があり、サイバー犯罪者はこれらをオンラインフォーラムで売買しているという。

 インスタグラムはその代表的なフォーラム「OGUsers」を調査した。その結果、犯罪者はハッキングや脅迫、嫌がらせなどの手口でアカウントを奪い取り、フォーラムで取引していた。

 4万ドル(約420万円)の値が付けられたものもあったという。こうした行為は何年もほとんど規制されることがなかったと報じている。

[2]ベゾスCEO退任後もアマゾンでの役割に大きな変化なし

 米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は2月3日、米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾスCEO(最高経営責任者)が同職を退任した後も、同氏のアマゾンにおける役割に大きな変化はないようだと報じた。

アマゾンのジェフ・ベゾスCEO
アマゾンのジェフ・ベゾスCEO写真:ロイター/アフロ

 アマゾンは2月2日、創業者のベゾス氏が2021年7〜9月期にCEOを退任して取締役会長となり、クラウド部門を率いるアンディ・ジャシー氏がCEOに昇格すると発表した。

 WSJによると、ベゾス氏は数年前から退任の準備を進めていたという。取締役会は毎年、後継者計画会議を開いていた。ベゾス氏が半年前に意向を表明した際、取締役会は驚かなかったという。

 過去数年間、ベゾス氏は高レベルの戦略的意志決定に注力するようになり、日常的なマネジメント業務は徐々に減っていたと報じている。

 ベゾス氏は2月2日、社員宛の電子メールで、「アマゾンのCEOであることは重い責任がともなう激務だ。ほかのことに注意を向けることが困難だ」と説明した。

 一方で、「これは引退ではない」とし、今後も新製品の開発や新規事業の立ち上げに力を注ぐ意向を示した。同氏は、自身が設立した環境基金や宇宙開発ベンチャー、自身がオーナーのワシントン・ポスト紙などにも時間を振り向けるとも述べた。

ニューズフロントLLPパートナー

同時通訳者・翻訳者を経て1998年に日経BP社のウェブサイトで海外IT記事を執筆。2000年に株式会社ニューズフロント(現ニューズフロントLLP)を共同設立し、海外ニュース速報事業を統括。現在は同LLPパートナーとして活動し、日経クロステックの「US NEWSの裏を読む」やJBpress『IT最前線』で解説記事執筆中。連載にダイヤモンド社DCS『月刊アマゾン』もある。19〜20年には日経ビジネス電子版「シリコンバレー支局ダイジェスト」を担当。22年後半から、日経テックフォーサイトで学術機関の研究成果記事を担当。書籍は『ITビッグ4の描く未来』(日経BP社刊)など。

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