コロナ禍を経て益々普及、定着してきた動画配信サービス。

その存在はアニメジャンルにおいても、作品の周知やファン層の広がりといった面で大きな貢献を果たしており、アニメファン以外まで巻き込んだ社会的なヒットを生み出す際にも、欠かせない存在となってきています。

そうして需要が高まる中、数も増えてきた各動画配信サービス間では、近年徐々に、同じアニメ配信でも、サービス内容や作品ラインナップにそれぞれ特色が出はじめてきました。

単に“アニメをみる”にしても、各配信サービスによって一体何が変わってくるのでしょうか。

数ある動画配信サービスの中から、特に今アニメ好きとして注目したい5つのサービスを独断と偏見で選び、そのアニメ的な見どころを紹介します。

年末年始のまとまった時間にアニメ視聴をしたいと思っていた方も、ぜひご覧になってみてください。

■アニメ以外の作品も充実の高シェア率サービス:NetflixとAmazon Prime Videoのアニメ的見どころ

1.Netflix

話題のテレビアニメの配信をはじめ、「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」といった人気シリーズの先行配信や「極主夫道」といったオリジナルアニメシリーズも益々充実するNetflix。

加えて、現在他の動画配信サービスと比較して最も特徴的だと思うのは、世界のアニメーション、それも日本でもお馴染みのカートゥーンをはじめ、スペインやインドといった非常に様々な国や地域発のアニメーションが視聴できることだと思います。

世界各国各地域で展開するプラットフォームだけあり、その作品数もかなり多く、ジャンルや内容も、「ムーミン谷のなかまたち」のようなキッズファミリー向けのものから、国内でも一時話題となった「ミッドナイト・ゴスペル」といった年齢制限のある大人向け作品まで様々です。

これまで国内ではなかなか視聴機会が無かった作品が充実しているので、この機会に今まで見たことないアニメーションジャンルにも触れてみたいという方には特にオススメの特徴となっています。

  • 最近なにかと話題にのぼることも多い中国アニメも(「シザー・セブン」)

2.Amazon Prime Video

Netflix同様、かなりのシェア率を誇るAmazon Prime Video。

話題のテレビシリーズや劇場版アニメの配信といった充実したラインナップはもちろん、今年は「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の世界配信や、それに伴った庵野秀明監督のドキュメンタリー配信などでも度々注目を集めていました。

そんな本プラットフォームにおける、他のサービスと比較した時に特筆すべき特徴としては、最近のアニメのクリエイターに焦点をあてたオリジナルコンテンツが挙げられると思います。

上記「シン・エヴァ」関連の配信作品として、大きな話題性と注目を集めた「庵野秀明+松本人志 対談」をはじめ、今月からは今年開設された新チャンネル「アニメタイムズ」内にて、アニメクリエイターの素顔や作品の舞台裏に迫るオリジナルシリーズ「Creator’s Time」が配信をスタートしました。

充実した作品ラインナップはもちろん、作品そのものだけでなく、違った角度からアニメを知りたいという方には特にオススメの特徴となっています。

  • 何だかんだ「エヴァ」みてないなという方は、ドキュメンタリーを含むシリーズを年末年始に楽しむことも

■とにかくアニメと関連作品が楽しめる:dアニメストアとAbemaTVのアニメ的見どころ

3.dアニメストア

現在放送中の作品をはじめ、アニメをとにかく沢山、思う存分みたいという方は、本サービスでほぼ需要が満たされるといっても過言ではないdアニメストア。

アニメ専門の動画配信サービスだけあり、他サービスで独占配信となっている作品を除き、現在国内で流通するアニメに関してかなり幅広く充実したラインナップを誇ります。

また、本サービスで特徴的なのが、アニメ作品に加え、アニメや漫画、ゲームを原作とした舞台作品である2.5次元作品の配信ラインナップまでもが充実していることです。

アニメ作品を取り扱う数ある配信サービスの中でも、これだけの数の作品を見放題※で視聴できるのはかなり稀有だと思います。※一部レンタル作品含む

公演日時やチケットの倍率、料金などの問題もあり、映画と違って気軽には手を出しづらいと思われがちな2.5次元舞台。生の観劇に勝るものはないとはいえ、気になる方はこの機会に、まずは配信で触れてみるというのもオススメな特徴です。

  • 歌番組への出演も増える「刀ミュ」ことミュージカル「刀剣乱舞」シリーズの配信も

4.AbemaTV

話題作の一挙放送から、放送中のテレビアニメの独占先行配信まで、様々なアニメ視聴のバリエーションを誇るAbemaTV。

ライブ配信ができるという特性もあり、「鬼滅テレビ」といったスペシャル特番の配信をはじめ、オンライン開催となった「Anime Japan」のステージイベントを配信したりと、コロナ禍のアニメイベントにおいても存在感を放っていました。

そんなAbemaTVの特徴としては、声優バラエティの豊富さがひとつ挙げられると思います。

ラインナップも、長年続く「声優と夜あそび」や、「声優パジャマ会議」といった特番をはじめとするオリジナル番組から、文化放送のアニラジに特化したインターネットラジオ・超!A&G+とABEMAアニメによる音声番組まで様々。

今年、特にバラエティ番組をはじめテレビ出演の機会が増えた声優について、いま一歩、彼ら彼女らのパーソナルな側面をみてみたいという方には特にオススメの特徴です。

  • 今年話題の「ウマ娘」出演キャストのゲスト回も

■今後の展開に要注目:Disney+のアニメ的見どころ

5.Disney+

最後は、今後特に日本国内でのアニメ展開について注目が集まることが予想されるDisney+。

名前の通り、これまではディズニー作品の配信が中心的ではありましたが、ここにきて、放送中のテレビアニメに加えて、Netflixのようなオリジナルアニメの製作や、独占配信作品への取り組みが次々と発表され、話題となりました。

今後の注目株ということで、まだその展開については未知数な部分が多いですが、今現在オススメできるアニメ的な見どころとしては、そんなアニメに関する新たな動きの1つとして今年配信された「スター・ウォーズ:ビジョンズ」があります。

本作は、みなさんご存知あの「スター・ウォーズ」を、日本の名だたるアニメスタジオ(神風動画、キネマシトラス、サイエンスSARU、ジェノスタジオ、スタジオコロリド、トリガー、プロダクションI.G)が自らの“ビジョン”を通して新たに描きだしたオリジナルアニメ作品群です。

誰もが知る「スター・ウォーズ」の世界観が、それぞれのスタジオ、クリエイターによりどう解釈され、どのような新しい物語が生まれるのか。今後の本サービスにおける新たな展開のひとつの指針として、年末年始にチェックしてみるというのもオススメです。

  • 新たな解釈で描かれる「スター・ウォーズ」ユニバースの一側面

■アニメ視聴と配信の昨今

このように、一見同じアニメを配信しているサービスといっても、各プラットフォームごとに様々な特徴がみられるようになってきていることが分かります。

そうした背景には、配信への需要が増加し、プラットフォームの数が増えていく中で終了するサービスも出てきたりと、動画配信サービス内でもますます差別化の必要性が出てきていることもありそうです。

アニメ作品の盛り上がりにも欠かせない存在となってきている動画配信サービスですが、配信ラインナップをはじめ、アニメ関連の展開についても、それぞれのサービスで今後益々力が入れられていくことが予想されます。